「戦争のルール」井上忠男(宝島社)②
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/01/12 01:04 投稿番号: [4285 / 5091]
占領地における法制度については、基本的には被占領地の現行の法律を尊重す
ることが原則です。
占領されたといっても現行法が無効になるのではなく、引き続きイラクの刑罰
法は基本的には維持されます。
米軍へのテロ攻撃で逮捕された容疑者は、通常はイラク警察か米軍に拘束され
ることになり、イラクの現行法による裁判で処罰されることになります。
占領地の住民を他の領域に強制移送することも禁止されています。
南アを拠点とする軍事コンサルタント会社『エグゼクティブ・アウトカム』は
傭兵派遣会社として知られていますが、リスクが高いとして米や国連も平和維持
部隊の派遣を見放したシエラレオネ政府の依頼で反政府ゲリラの掃討を1500万
ドルで請け負ったと言われています。これにより同国の治安は急速に回復し、
その活躍は市民に大歓迎されたともいわれます。国連をはじめ、大国さえもが
二の足を踏む治安活動に唯一残された選択肢として傭兵を利用せざるを得ない国
があることが、傭兵マーケットが存続し続ける背景にあります。一概に彼らを
金銭目的の「死の代理人」として片付けることはできない複雑な事情があるの
です。
ジャーナリストは自由意志による自己責任が原則。
1977年ジュネーブ条約第一追加議定書79条ジャーナリスト保護規定
民間防衛組織は、敵対行為に参加しない限り、組織とその要員への攻撃が国際
人道法により禁止されています。
<第五章>戦闘方法を制限するルール
湾岸戦争でのB52によるバスラ空爆では、多くの民間人が死傷し、無差別に
民間人を巻き込む絨毯爆撃に相当するとの疑惑がもたれました。
住宅の密集地域でありながら厳密に軍事目標を区別して被害を防止する措置を
とらなかったことは違反行為とみなされるでしょう。
一方、爆撃を受けたイラク側にも住民の密集地域に軍事目標を故意に設置した
可能性があり、その場合には「人間の盾」を禁じる人道法規則に対する重大な
違反行為となります。
一般的には、攻撃により得られる軍事的利益とそれがもたらす周囲への損害と
の均衡が妥当な範囲内であることが違法性の判断基準になりますが、妥当な範囲
とは何をもって判断するのかはまったく客観的基準がありません。
住宅密集地にある軍事目標だけを限定的に攻撃できるのは巡航ミサイルやレー
ザー誘導兵器など精密誘導兵器を所有する一部の豊かな国だけであり、こうした
技術を持たない貧しい国は、違法行為を犯す可能性が高く国際法遵守の面からも
限りなく不利な立場に置かれるともいえます。
直接のテロ行為ではなくても、住民に恐怖心を広めるために威嚇や暴力行為も
いかなる場合にも禁止されています。
敵の軍事目標への攻撃を目的とするゲリラ活動が隠密裏の戦術として合法的な
行為とされるのに対して、民間人をも意図的に巻き込み社会に恐怖心を煽ること
を目的とする無差別なテロは戦時でも平時でも違法な犯罪行為となります。
ゲリラは正規軍の構成員ではない不正規兵で、正規軍のコマンド部隊とも異な
りますが、通常、待ち伏せ攻撃、破壊活動などの合法的な隠密作戦をとること、
正規軍の補助的軍隊であること、基本的に非戦闘員を攻撃の対象にしない、など
がテロリストとの違いとされてきました。しかし、最近の新聞報道等ではゲリラ
とテロリストを混同しているケースがある一方、ゲリラと呼ばれる勢力も現実に
は民間人を襲撃する例も見られ、厳密な区別が難しくなっています。
テロ活動と違って、ゲリラ活動は戦術の一つと考えられ、国際的に違法とは
されていません。
ゲリラが国際法上、合法な戦闘員と認知されるためには、ハーグ陸戦規則の
戦闘員資格を満たすよう指揮官の下に組織的な行動をしていること、戦争の法規
と慣習を尊重して戦闘することが必要です。
占領下のイラクで米軍等に対する攻撃は、一般に不法なテロ活動と見られ、
テロリストは戦闘員資格と有しないために条約上の保護対象にはなりません。
しかし、彼らが単なるテロリストなのか組織的武装集団なのかは明確ではありま
せん。
「武装勢力の攻撃は組織化され、地域的な司令部を持ちつつある」
(2004年4月)
これは米軍当局自身が単発的な武力攻撃の域を超えて国際法で認知される抵抗
運動としての性格をもちつつあることを認めたものともいえます。
しかし、抵抗勢力が民間人や行政関係者を攻撃し続ける限り、戦争の法規、
慣例に違反し続けていることになり、国際法上認められた正当な武装集団とは
認知されないでしょう。
ることが原則です。
占領されたといっても現行法が無効になるのではなく、引き続きイラクの刑罰
法は基本的には維持されます。
米軍へのテロ攻撃で逮捕された容疑者は、通常はイラク警察か米軍に拘束され
ることになり、イラクの現行法による裁判で処罰されることになります。
占領地の住民を他の領域に強制移送することも禁止されています。
南アを拠点とする軍事コンサルタント会社『エグゼクティブ・アウトカム』は
傭兵派遣会社として知られていますが、リスクが高いとして米や国連も平和維持
部隊の派遣を見放したシエラレオネ政府の依頼で反政府ゲリラの掃討を1500万
ドルで請け負ったと言われています。これにより同国の治安は急速に回復し、
その活躍は市民に大歓迎されたともいわれます。国連をはじめ、大国さえもが
二の足を踏む治安活動に唯一残された選択肢として傭兵を利用せざるを得ない国
があることが、傭兵マーケットが存続し続ける背景にあります。一概に彼らを
金銭目的の「死の代理人」として片付けることはできない複雑な事情があるの
です。
ジャーナリストは自由意志による自己責任が原則。
1977年ジュネーブ条約第一追加議定書79条ジャーナリスト保護規定
民間防衛組織は、敵対行為に参加しない限り、組織とその要員への攻撃が国際
人道法により禁止されています。
<第五章>戦闘方法を制限するルール
湾岸戦争でのB52によるバスラ空爆では、多くの民間人が死傷し、無差別に
民間人を巻き込む絨毯爆撃に相当するとの疑惑がもたれました。
住宅の密集地域でありながら厳密に軍事目標を区別して被害を防止する措置を
とらなかったことは違反行為とみなされるでしょう。
一方、爆撃を受けたイラク側にも住民の密集地域に軍事目標を故意に設置した
可能性があり、その場合には「人間の盾」を禁じる人道法規則に対する重大な
違反行為となります。
一般的には、攻撃により得られる軍事的利益とそれがもたらす周囲への損害と
の均衡が妥当な範囲内であることが違法性の判断基準になりますが、妥当な範囲
とは何をもって判断するのかはまったく客観的基準がありません。
住宅密集地にある軍事目標だけを限定的に攻撃できるのは巡航ミサイルやレー
ザー誘導兵器など精密誘導兵器を所有する一部の豊かな国だけであり、こうした
技術を持たない貧しい国は、違法行為を犯す可能性が高く国際法遵守の面からも
限りなく不利な立場に置かれるともいえます。
直接のテロ行為ではなくても、住民に恐怖心を広めるために威嚇や暴力行為も
いかなる場合にも禁止されています。
敵の軍事目標への攻撃を目的とするゲリラ活動が隠密裏の戦術として合法的な
行為とされるのに対して、民間人をも意図的に巻き込み社会に恐怖心を煽ること
を目的とする無差別なテロは戦時でも平時でも違法な犯罪行為となります。
ゲリラは正規軍の構成員ではない不正規兵で、正規軍のコマンド部隊とも異な
りますが、通常、待ち伏せ攻撃、破壊活動などの合法的な隠密作戦をとること、
正規軍の補助的軍隊であること、基本的に非戦闘員を攻撃の対象にしない、など
がテロリストとの違いとされてきました。しかし、最近の新聞報道等ではゲリラ
とテロリストを混同しているケースがある一方、ゲリラと呼ばれる勢力も現実に
は民間人を襲撃する例も見られ、厳密な区別が難しくなっています。
テロ活動と違って、ゲリラ活動は戦術の一つと考えられ、国際的に違法とは
されていません。
ゲリラが国際法上、合法な戦闘員と認知されるためには、ハーグ陸戦規則の
戦闘員資格を満たすよう指揮官の下に組織的な行動をしていること、戦争の法規
と慣習を尊重して戦闘することが必要です。
占領下のイラクで米軍等に対する攻撃は、一般に不法なテロ活動と見られ、
テロリストは戦闘員資格と有しないために条約上の保護対象にはなりません。
しかし、彼らが単なるテロリストなのか組織的武装集団なのかは明確ではありま
せん。
「武装勢力の攻撃は組織化され、地域的な司令部を持ちつつある」
(2004年4月)
これは米軍当局自身が単発的な武力攻撃の域を超えて国際法で認知される抵抗
運動としての性格をもちつつあることを認めたものともいえます。
しかし、抵抗勢力が民間人や行政関係者を攻撃し続ける限り、戦争の法規、
慣例に違反し続けていることになり、国際法上認められた正当な武装集団とは
認知されないでしょう。
これは メッセージ 4284 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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