イラクで日本人拘束

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イラク民族主義 3

投稿者: pattsy_mint_1010t 投稿日時: 2004/08/07 01:02 投稿番号: [228287 / 280993]
  (中略)
  イラク国内の安定を求めるシスターニ師は言葉を抑えながらも、占領に対して不満を漏らし、国民間の結束を求め続けた。2004年2月、ある訪問者は同師の立場について次のように語った。「シーア派とスンニ派の争いなどは現在イラク全体を脅かしている危険に比べればはるかに小さいと考えておられる。いま最も重要なことは国民が団結することだ。(・・・)師はこう述べられた。『国民を分断させることは反逆行為だ。あなたの部族のみなさんとスンニ派の宗教関係者に、くれぐれもよろしくという言葉とともに、シスターニが彼らの手に接吻し、シーア派、クルド人、キリスト教徒、トルクメン人など全てのイラク人と団結するよう求めていると伝えてほしい。団結せよ、そして私がアメリカに対し毅然とした対応をとることを信じよ』」

  シスターニ師はシーア派の指導者ではあるが、クルド人やスンニ派の政治指導者とも面会し、それがイラク全体のためになると考えている。彼はこれまでごくまれにしか政治に干渉してこなかったが、アメリカとの対決に臨んだ時には、その全てに勝利している。正式な憲法は国民全員の投票によって選ばれた代表者が起草すべきであるという主張や、イラクの正統な政府も選挙で選ばれるべきであるという主張がそうだ。その結果、2004年の春にアメリカのお膳立てによる選挙を敢行するという計画は頓挫した。

  奇妙なことに、時として諸勢力のせめぎ合いが政治的な接着剤のような役目を果たすことがある。恒常的な紛争地域である北部の油田都市キルクークでは、100万人弱の人口がクルド人、トルクメン人、アラブ人の三民族で等しく占められている。

  (中略)
  民族主義は国民の結束だけから作り上げられるわけではなく、国内の紛争、闘争、妥協などを通じて作り上げられることもある。これは宗教勢力にとっては望むところである。ヤシン師のようなスンニ派の急進指導者(彼は既に支持者から「殉教者」とみなされている)やサドル師のようなシーア派の急進指導者(同様の運命をたどる可能性もある)は、多くのイラク人にとって、アラブの地を占領する外国軍に対する抵抗運動の象徴となっている。

  アメリカ政府は、イラクへの駐留を「国造り」の実践であると考えていた。この計画は、きわめて皮肉なことに、アメリカを追放するという目的に向けてイラク人が結集することによって成功するかもしれない。19世紀にオスマン帝国のアブドゥル・ハミト二世や宗教改革者のサイイド・ジャマール・アッディーン・アル・アフガーニーが汎アラブ主義、つまりヨーロッパの帝国主義に対抗するためのシーア派とスンニ派の連合を唱えて以来、こうした構想は常に失敗に終わってきた。それが今になって、アメリカという超大国の手によって、夢から現実に変わりつつあるようだ。



  これを抜粋するのに、どこを削ればいいのか悩みました。
  とりあえず、このタイトルについて顕著にその動きや効果が現われている所を抜き出してみたのですが、イラクの復興と民族間の対立を超えたまとまりに期待が持てそうな論文です。
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