イラクで日本人拘束

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「イラク建国「不可能な国家」の原点」②

投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/05/04 04:17 投稿番号: [163086 / 280993]
「本来、超国家だったイスラームは、近代化の黎明とともに民族主義へ接近して
  いったのだ。イスラーム共同体(ウンマ)という概念しかなかったところに、
  はじめて国(ワタン)という概念が生まれたのである」

「実は、ベルもサッダームもブレマーも、手法こそ違え、同じことをしているに
  すぎない。多数派(シーア派)の封じ込めーデモクラシーの原理の否定が、
  アメリカの言う「イラク民主化」とはいかなる皮肉だろう」

「英国はオスマン帝国と同じく、近代法治を部族社会に接木できると考えていた
  。だが、外挿された国家は部族製と教団が一体化した存在を許容できない」

  クルドの雄ムスタファ・バルザーニーの「台頭と挫折には、この部族支配の
  限界の逆説が凝縮されている。しかしイラクという人工国家もまた、近代国家
  を薄皮のように貼りつけただけで、実態は非均質な部族制社会の割拠にすぎな
  い。とすれば「国父」を演じつづけたサッダームの強権も、君臨する必然があ
  ったことになる。米国の単純な「サッダーム悪玉論」はその逆説を見落として
  いた」


  <エピローグ>国家の原点
「戦後の治安悪化と統治混乱は、単にテロリストの流入や行政技術的な失態とい
  うより「国家の不可能」が露呈してきたからではないのか。「民主化」を旗印
  にしながら多数派(シーア派)を封じ込めなければならないというデモクラシ
  ーの根源的背理に、アメリカは何の解も与えることができない」

  民族国家という虚構
イラク:「初めは傀儡アラブ人王政、次はコミュニズムと結託した軍事独裁、
そして汎アラブの擬似社会主義政党(バース党)独裁、そしてサッダーム個人
崇拝の恐怖政治と強権支配が続いたのは、部族制の根強いこの地では近代西欧型
の完結した国民(民族)国家が不可能だからだ
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