中国

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注・・・時間があればお読みください。Ⅲ

投稿者: suruganoturutarou 投稿日時: 2005/06/28 19:48 投稿番号: [37969 / 66577]




講面子、講道理(下)




  そもそも「道理」というものは万人を納得させ得る理屈ではずだから、これは国籍を超えて、

我々外国人にとっても同様の真理であるはずだ。ところが、彼らが説く道理のなかには、

どうしても我々には承服できないものもある。たとえば、聞き分けの無い幼い子供がかぜを引いても苦い薬を飲まない。

そんなときにすら道理を語る親がいる。黙って飲ませれば良いのにと思う。

その反面、煮えたぎる鍋の横で幼い子供が走り回っていても、とめようともしない親もいる。

煮え湯がかかれば大やけどするのに、なぜとめないのかと不思議に思う。

中国の役人の中には脱税や脱法行為を盛んに勧めるものがいる。全席禁煙席のはずなのに喫煙を勧めるスチュワーデスもいる。

駐車違反やスピード違反、一方通行路の逆走を勧める警察官すらいる。「国営企業だから決算しなくてもよい」

と平然と豪語する経理部長もいる。いずれも「自分は警官だから交通法規は守る必要が無い」という「道理」である。

取り締まり側にいるからこそ、より厳格にみずからルールを守らなければならないという理屈は成り立たない。


  同様に三角債の不払正当化の不思議な理屈がある。Aさんが払ってくれないから、Bさんに支払わないのは当然であり、

私には何の責任も無いという理屈である。駅前で自転車を盗まれたから、

他人の自転車を盗んでも罪にはならないという理屈である。犯罪人の言い訳のような理屈であるが、

三角債問題は中国では白昼堂々と存在する経済問題である。


  中国人のこのような「道理」は長年理解できない特徴だった。ところが、ある中国人の友人が笑いながら、こう教えてくれた。

「中国人は過去も未来も見ない。現在にしか関心が無く、現在の自分のことが関心事項なのだ。

今現在の自分の欲望、満足、不安、悩み、恐れといった心理的ストレスを解消する事が主たる目的で、

周囲や社会のことは眼に入っていない。五分後のことすら考えない」。要は、理屈を語りすぎて自分が理屈に飲み込まれ、

自己中心的な、現実的な自己満足に終わってしまい、実は周囲は何も問題解決していない。問題解決の行動を起こして、

何か新しい道理を見つけようともしない、ということだろうか。だとしたら、やはり諦めの観念の強い人たちと言えるだろう。

  彼らは個人的に、家庭の中でも外でも話し好き、理屈好きで、職場、社会、友人、政治といったあらゆる場面で議論好きだ。

手は出さないが、口は徹底的に出す。そして、自分の考えを「道理」と説こうとする。それは、彼らの面子の張り合いであり、

同時に不安であり、悩みの自己主張である。主張と同時に自己に問いかけているのである。

それに応える、あるいはその議論の善悪、是非を説く気もないが、少なくともそれらの問いかけを受けとめないと、

「あなたには道理が無い」ということになる。欧米人的に言えば、無神論者とでもいうところだろうか。

「中間派」「差不多先生」という彼らの価値観から見て最悪のレッテルを貼られかねない。

中国では、道理を語ることができなければ経営者として失格なのである。


  ここまで考えると、同時に日本人の特性が浮き彫りとなってきたように感じられる。「沈黙は金」という日本人は、

議論好きな中国人から見て「ハシにも棒にもかからない」、救いようの無い人間に見えるかもしれない。

しかし、私は、それが日本人の美徳であり、強みであると教えられて育ったし、今もそう思っている。


違いの中にあってこそ、人間の才能は浮き立ち、個性は輝く。




http://www.geocities.jp/chinainformation21/abc-28.htm



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