日本の核武装(その1)
投稿者: wake_turbulence1180 投稿日時: 2006/10/20 09:19 投稿番号: [13429 / 43252]
●日本の核武装には反対である。
小生の意見は拙稿<8189>にて既に述べたので繰り返さないが、「防衛庁防衛研究所」 小川伸一氏の” 再燃している日本の核武装をめぐる議論について”を転載して諸氏の参考に供したい。なお、当該記事は長文の為<3回>に分けて紹介する。
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以下に引用するのは、防衛庁防衛研究所に公開さてれいる、研究員による研究報告である。この文章を読めば、核武装論議に関する論点をよく理解できる。結論として、日本の核武装が困難かつ不合理であるとしており、国際条約による核戦争の防止を提案しているが、ここでは日本の核政策に関する論点整理部分のみを引用する。
なお、同文書は防衛研究所の公式見解ではないことが明記されている。
今日、北朝鮮の核開発疑惑の再燃を契機に、再び日本核武装論が目につくようになってきている。今日散見される日本の核武装論は、概ね二種類に分けることができる。1 つは、北朝鮮が核兵器を保有・配備すれば、韓国や日本がドミノ式に核兵器開発に踏み切るという見方である。2 つ目は、米国の対中政策のカードとしての日本核武装論である。これは米国の一部の元政府関係者やコラムニストが唱える議論であるが、その骨子は、日本の核武装を恐れるはずの中国が、北朝鮮の核兵器開発問題に真剣に取り組まないのであれば、米国は日本の核武装を是認し、支援するというものである。外交政策のカードとして他国に核武装をさせるといった発想の不遜さもさることながら、日本国民に植え付けた広島、長崎のトラウマに一顧だにせずに、米国内でこうした議論が交わされることには不快感を禁じ得ない。したがって、外交カードとしての日本核武装論は論外としても、第1 の論点については、検討しておかねばならない。北朝鮮の核武装が日本の核兵器開発を促すとする議論には、日本に向けられた米国の核の傘が北朝鮮に対して機能しない反面、日本が保有する独自の核兵器は北朝鮮に対し抑止機能を発揮するとの前提、あるいは、日本が米国の核の傘に信を置いていないとの前提がある。これらの前提は正しいのか。まず、米国の核の傘は北朝鮮に対して機能しないが、日本の核兵器は北朝鮮に対し抑止機能を発揮するとの見方は、具体的なシナリオとしてあり得ない。米国の核戦力が北朝鮮による対日核攻撃を抑止できないケースがあるとすれば、それは、北朝鮮による「最後の一擲」の場合である。具体的には、朝鮮半島で戦争が勃発して米軍の進攻を招き、政権の生き残りの可能性がなくなったと判断した場合、北朝鮮が残存した核ミサイルを使用することも考えられるが、こうした「死にゆく者の最後の一擲」は、米国の核戦力は勿論、仮に日本が核戦力を保有していたとしても、抑止できるものではない。また、北朝鮮の為政者が特異で非合理的な思想・考え方を持っているために米国の核抑止力が効かないと言うのであれば、日本の核兵器も同様に抑止力とはなり得ない。
小生の意見は拙稿<8189>にて既に述べたので繰り返さないが、「防衛庁防衛研究所」 小川伸一氏の” 再燃している日本の核武装をめぐる議論について”を転載して諸氏の参考に供したい。なお、当該記事は長文の為<3回>に分けて紹介する。
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以下に引用するのは、防衛庁防衛研究所に公開さてれいる、研究員による研究報告である。この文章を読めば、核武装論議に関する論点をよく理解できる。結論として、日本の核武装が困難かつ不合理であるとしており、国際条約による核戦争の防止を提案しているが、ここでは日本の核政策に関する論点整理部分のみを引用する。
なお、同文書は防衛研究所の公式見解ではないことが明記されている。
今日、北朝鮮の核開発疑惑の再燃を契機に、再び日本核武装論が目につくようになってきている。今日散見される日本の核武装論は、概ね二種類に分けることができる。1 つは、北朝鮮が核兵器を保有・配備すれば、韓国や日本がドミノ式に核兵器開発に踏み切るという見方である。2 つ目は、米国の対中政策のカードとしての日本核武装論である。これは米国の一部の元政府関係者やコラムニストが唱える議論であるが、その骨子は、日本の核武装を恐れるはずの中国が、北朝鮮の核兵器開発問題に真剣に取り組まないのであれば、米国は日本の核武装を是認し、支援するというものである。外交政策のカードとして他国に核武装をさせるといった発想の不遜さもさることながら、日本国民に植え付けた広島、長崎のトラウマに一顧だにせずに、米国内でこうした議論が交わされることには不快感を禁じ得ない。したがって、外交カードとしての日本核武装論は論外としても、第1 の論点については、検討しておかねばならない。北朝鮮の核武装が日本の核兵器開発を促すとする議論には、日本に向けられた米国の核の傘が北朝鮮に対して機能しない反面、日本が保有する独自の核兵器は北朝鮮に対し抑止機能を発揮するとの前提、あるいは、日本が米国の核の傘に信を置いていないとの前提がある。これらの前提は正しいのか。まず、米国の核の傘は北朝鮮に対して機能しないが、日本の核兵器は北朝鮮に対し抑止機能を発揮するとの見方は、具体的なシナリオとしてあり得ない。米国の核戦力が北朝鮮による対日核攻撃を抑止できないケースがあるとすれば、それは、北朝鮮による「最後の一擲」の場合である。具体的には、朝鮮半島で戦争が勃発して米軍の進攻を招き、政権の生き残りの可能性がなくなったと判断した場合、北朝鮮が残存した核ミサイルを使用することも考えられるが、こうした「死にゆく者の最後の一擲」は、米国の核戦力は勿論、仮に日本が核戦力を保有していたとしても、抑止できるものではない。また、北朝鮮の為政者が特異で非合理的な思想・考え方を持っているために米国の核抑止力が効かないと言うのであれば、日本の核兵器も同様に抑止力とはなり得ない。
これは メッセージ 1 (topics_editor さん)への返信です.
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