『誇り高き日本人』よ捏造は程々に その1
投稿者: elgfaret 投稿日時: 2007/01/09 06:36 投稿番号: [32044 / 85019]
以下の文「新しい歴史教科書」ーその嘘の構造と歴史的位置、の一部より
>>>古代における日本人の形成は、中国や朝鮮半島、そして北東アジアからの大量の人々の渡来によってなされたということであり、日本人という民族は、中国・朝鮮・北東アジアの国々の人々と在来の縄文系の人々の混合によってできたが、前者の渡来系の人々が圧倒的多数を占めていたということである。
注:埴原和郎氏はこの大陸からの大量の渡来を、文献史学の従来説に乗っ取って、朝鮮半島経由の北東アジアからの渡来と説明している。しかし近年、中国江南地方や中国山東地方、そして朝鮮南部の同時代の古人骨との比較研究が深化し、これらと渡来系弥生人とがほぼ同じ人類学的形質を持っているという事実が、松下孝幸氏や百々幸雄氏らによって明らかとなっている。この研究結果は、朝鮮半島南部が中国の歴史書によって「倭地」と記されていることや、この地域の稲作遺構と北九州の稲作遺構の同一性、両地域に支石墓や甕棺、さらには木棺直葬式円墳・前方後円墳などが共通するなどの考古学的知見とも一致する。すなわち、朝鮮半島南部(弁韓と呼ばれ、後の加羅・伽耶などと呼ばれた地方)と北九州の水田式稲作耕作民は同一の起源を持った人々であり、両地域は長く「倭」として1つの国と認識されていたことを人類学のほうから確認することとなる。
このように渡来系の人々のことを考察して行くと、なぜ新しい歴史教科書の著者たちが、弥生文化形成期における、中国や朝鮮からの大量の人の渡来という事実を過小評価しほとんど記述しなかったかが、わかってくる。
この教科書は、後の近代の部分で顕著になってくるが、隣国である中国・朝鮮の人々を馬鹿にする傾向がとても強い。その人々と日本人が同祖であり、日本人は、中国・朝鮮からの渡来系の人々が多数を占める中で形成されたということを認めるのは、この本の著者たちの偏狭な民族主義、『誇り高き日本人』としてのプライドが許さなかったのであろう。
しかし歴史的事実を捏造しての『民族の誇り』とは何であろうか。
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