声なき声 イラクの人々の肉声 (上)
投稿者: nishina3777 投稿日時: 2003/04/07 10:02 投稿番号: [7926 / 28311]
災害や戦禍に見舞われた地域に人的支援をするNGO「日本緊急援助隊」(東京)。その代表、ケン・ジョセフさん(45)は、イラク・モスル出身のアッシリア人の祖父母を持つ。東京に生まれ米国の大学に通った。最近までバグダッドで活動し、開戦直前に隣国ヨルダンに出国したジョセフさんが共同通信に伝えてきたイラクの人々の肉声を、二回にわたり報告する。
私はイラク問題が深刻になるにつれ、反戦デモに参加したり、自分の番組やコラムなどで精いっぱい戦争に反対してきた。だが、自分が間違っていたことを告白したい。
私は三月十八日までイラクを訪ねていた。アッシリア教会と自分の親せきに日本からの救援物資を持っていくのが主な目的だった。イラク国内では通常、必ず二十四時間の監視が付く。報道陣にも人間の盾にもすべて。でも、私たちにはイラクに親せきがいることもあり、監視はなかった。
着いてすぐ教会で戦争反対の平和集会があり、私は喜んで参加した。各国からの平和団体を招いての集会だったが、終わった後の食事会で隣の男性が突然、周囲を確かめながら静かに言った。「勘違いしないで。私たちは好きで来ているわけではない。神父さんが呼び掛けた時みんな断った。」
驚いて「みんな平和をのぞんでいるんでしょう」と問うと「違う。今のような『平和』を望んではいない。私たちは1日も早い戦争を望んでいる。」
そんなばかな話が!と私は思った。今でも納得は出来ないが、彼が言う意味が少しずつ分かってきたのだった。
みなおびえているのはすぐに分かった。電話やドアのブザーにおののいているのを見て、本当の思いを外部の人間に語ることがどんなに大変か気付いた。
「私たちを見て。食べ物も車も電話もない。恐怖の毎日−これが人間の生き方ですか」
私は何度も「でも武力を願うことは、申し訳ないが納得できない」と言った。だが、彼らと悲惨な生活を共にしながら、アッシリア人だけでなくいろんな宗教、民族の人々と話す中で自分の考え方が変わっていった。
私はこれまでこのことを伝えたくなかった。無条件に私を受け入れてくれたイラクの友に失礼だし、戦争に反対してきたプライドもあったから。
だが、テレビや新聞を見ると、イラクのほとんどを支配しているバース党以外の一般市民の声が全く伝えられていないことに気付いたのだ。
静岡新聞
四月六日
(日)
これは メッセージ 1 (gesogeso1032 さん)への返信です.
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