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芦辺『憲法』より抜粋

投稿者: heller1933 投稿日時: 2003/06/20 10:35 投稿番号: [10005 / 28311]
憲法学の名著であり、法学部でお馴染みの教科書である芦辺信喜の『憲法』から、冒頭に近い一にある最も基礎的な箇所を抜粋する。



憲法の意味・・・形式的意味の憲法と実質的意味の憲br>
  憲法の概念は多義的であるが、重要なものとして三つ挙げることができる。
(一)   形式的意味
  これは、憲法という名前で呼ばれる成文の法典(憲法典)を意味する場合である。形式的意味の憲法と呼ばれる。たとえば、現代日本においては「日本国憲法」がそれにあたる。この意味の憲法は、その内容がどのようなものであるかには関わらない。
(二)   実質的意味
  これは、ある特定の内容を持った法を憲法と呼ぶ場合である。成文であると不文であるとを問わない。実質的意味の憲法と呼ばれる。この実質的意味の憲法には二つのものがある。
  (1)固有の意味
  国家の統治の基本を定めた法としての憲法であり、通常「固有の意味の憲法」と呼ばれる。国家は、いかなる社会・経済構造をとる場合でも、必ず政治権力とそれを行使する機関が存在しなければならないが、この機関、権力の組織と作用および相互の関係を規律する規範が、固有の意味の憲法である。この意味の憲法はいかなる時代のいかなる国家にも存在する。
  (2)立憲的意味
  実質的意味の憲法の第二は、自由主義に基づいて定められた国家の基礎法である。一般に「立憲的意味の憲法」あるいは「近代的意味の憲法」と言われる。十八世紀末の近代市民革命期に主張された、専断的な権力を制限して広く国民の権利を保障するという立憲主義の思想に基づく憲法である。その趣旨は、「権利の保障が確保されず、権力の分立が定められていない社会は、すべて憲法を持つものではない」と規定する有名な一七八九年フランス人権宣言十六条に示されている。この意味の憲法は、固有の意味の憲法とは異なり、歴史的な観念であり、その最も重要なねらいは、政治権力の組織化というよりも権力を制限して人権を保障することにある。



・・・この三つの意味のどれも、全く、「公務に携わらない国民が守らなければならない憲法」というものではない。
最後に、もう一度書いとく。
公務員以外の国民には、憲法を守る義務はないんだよ。
憲法は、国民にとっては、国家に一方的に要求していくもので、またその境界線を示しているものだ。
それ以上深く知りたい人は、どうぞご自分で基本書(この芦辺の教科書のようなもの)を勉強してってよ。
間違っても、tea_picking_nitarinovのように知ったかぶりでホラばかり吹いて大恥をかく、なんてことにならないように謙虚に頑張ってくれな。
じゃ。
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