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英国東洋艦隊(Z部隊)出撃

投稿者: sennin_0630 投稿日時: 2011/12/12 11:01 投稿番号: [13 / 28]
英国東洋艦隊(Z部隊)出撃
 
Z部隊兵力
戦艦:プリンス・オブ・ウェールズ
巡洋戦艦:レパルス
駆逐艦:エレクトラ、エクスプレス、テネドス、ヴァンパイア(この艦はオーストラリア籍)
 
この他にシンガポールには軽巡洋艦や駆逐艦が存在したが、いずれも修理中や低速などの理由でZ部隊には加わらなかった。この時までに、米太平洋艦隊が真珠湾で受けた損害の大きさは明らかになっており、その増援は望めなかった。トーマス・フィリップス提督はシンガポールの極東軍総司令部で航空掩護を求めたが結論は出ず、提督は午後3時50分に「ウェールズ」に戻ると作戦計画を練った。東洋艦隊司令部は、日本軍輸送船団を撃滅することで日本軍の機先を制し、日本軍が体勢を建て直す間に英軍は増援を待つという方針を立てる。ところが英国空軍司令部はコタバル飛行場から撤退したこともあり、フィリップスに対し哨戒と艦隊上空警戒を約束できなかった。「プリンス・オブ・ウェールズ」が抜錨してまもなく、空軍司令官は『遺憾なるも、戦闘機による護衛不可能』と連絡している。それでも東洋艦隊は12月8日午後8時25分にシンガポールを出撃した。事前に英国東洋艦隊の存在があまりにも宣伝されすぎたため、また極東英連邦国民に「危機になれば東洋艦隊が出撃する」と長年にわたって約束していたため、面子の関係からも出撃しないわけにはいかなかったのである。マレー半島とアナンバン諸島の間に日本軍が機雷を敷設していたためZ部隊はマレー半島沿いに北上することが出来ず、同諸島東方を迂回して日本軍輸送船団に向けて進撃した。

英軍は前述のように日本軍航空機の性能を過小評価していたため空襲による危険は大きくなく、また主力艦が致命的な被害を受けることもないだろうと判断していた。そのときまでに作戦行動中に空襲で沈められた最も大きな軍艦は重巡洋艦だった。もっとも、かつて「プリンス・オブ・ウェールズ」を砲撃戦で大破させたドイツ戦艦「ビスマルク」がフェアリー ソードフィッシュの雷撃によって舵とスクリューを破壊され、間接的に撃沈に追い込まれた事例は存在する。

一方、日本海軍の戦力としてこの方面には近藤信竹中将指揮の第二艦隊があり、金剛型戦艦「金剛」と「榛名」がいた。近代化改装を受けてはいたが、両艦とも艦齢30年になる老艦であり、また元来巡洋戦艦だったため、兵装・装甲の厚さも最新鋭戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」より劣っていた。このため、戦艦「プリンス・オブ・ウェールズ」に砲撃戦を挑むことは想定していなかった。また戦闘が始まったときは日本の戦艦部隊は北に離れており、海戦には間に合わず、戦艦同士の砲戦は起こらなかった。ただし後の調査で、両軍艦隊は一時「プリンス・オブ・ウェールズ」の主砲射程圏まで接近していたことが明らかになっている。他にも重巡洋艦や水雷戦隊もあったが、砲力の差は如何ともしがたく、万が一の際は水雷攻撃に全力を傾けるつもりであった。いずれにせよ、8日および12月9日には敵情報が入ってこなかったことから「特に敵情に変化はなし」と判断。「金剛」「榛名」以下の艦隊はカムラン湾に引き上げて燃料補給を実施することした。輸送船団護衛の任にあった小沢治三郎中将(重巡洋艦鳥海座乗)指揮の南遣艦隊(巡洋艦及び水雷戦隊など)も、上陸部隊を乗せた輸送船団の護衛を終えてカムラン湾に引き返しつつあった。
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