ひらがなに想像をめぐらす感性
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/13 20:01 投稿番号: [76 / 735]
7月12日付
編集手帳
作家の中勘助は子供のころ、「を」の字が好きだった。
どこかしら女性が座った形に似ているからだという。
紙に幾つもいくつも「を」の字を書いたと、
自伝的小説『銀の匙(さじ)』で回想している
◆勘助少年に限らず、ひらがなに想像をめぐらす感性が子供には備わっている
のかも知れない。国語学者の笹原宏之さんが、きのうの本紙夕刊(東京管内)
『変幻字在』と題するコラムで「あ」の字について書いていた
◆「あじさい」と「紫陽花」から受ける印象の違いに触れた文章で、
ひらがなの花には「カタツムリがいそう」と感じる人が多いとか。
「あ」の字がカタツムリの形に見えるから
――ある小学1年生はそう話したという
◆東北北部は平年より17日早く、南部は14日早い梅雨明けである。
東北の「あ」の字たちも今年は、雨の似合うその花をおちおち楽しむ暇が
なかっただろう
◆蒸し風呂のような避難所の生活に耐えている人を思えば泣き言は
いえないが、街を歩くのにも気合を要する炎暑がつづく。
勘助少年が夢想したのとは似ても似つかぬ無粋な尻ながら、
涼しい木陰で「を」の字になりたいときもある。
(2011年7月12日01時11分 読売新聞)
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★ハ行音は、やわらかい印象なのだそうです。
やわらか
やはらか
「やはらか」と表記したほうが、ずっとやわらかい感じがします。
くれなゐの二尺のびたるばらの芽の針やはらかに春雨の降る
子規
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