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漢字の「原型」知る楽しさ  /  白川靜

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/08/31 00:28 投稿番号: [406 / 735]
漢字の「原型」知る楽しさ

  福井県が今年度から、地元出身の漢字学者、白川静(しずか)博士
(1910〜2006)が打ち立てた「白川文字学」に基づく
漢字学習を全公立202小学校で始めた。

  白川文字学は、白川博士が漢字の源となった古代中国文字を研究し、
由来について新解釈を唱えた学説の総称だ。
漢字を機械的に書き写して覚えるだけでは、子どもたちの漢字への興味は失われがち。
このため、県は白川文字学を生かし、その由来や意味を積極的に教えることにした。

  県は独自に副読本を作成。全ページがカラーで、
マンガ風に描かれた「白川博士」が登場して解説する。
絵のような古代文字を見ながら、現代の漢字を推理して書き込むなど、
親しみやすくしてある。

  この副読本を用いて1〜4年で毎年10時間、5〜6年で5時間と計50時間教える。
教科書会社「光村図書出版」によると、全国の6割の小学校が使う同社の
国語教科書の場合、漢字の由来を学ぶのは約15時間にすぎないという。

  県は昨年度、6校をモデル校に選び、先行的に実施。
このうち福井市立宝永小では、2年生36人が「止」「出」など、足
跡に関連する漢字を習い、副読本や辞典から好きな一字を紙に書き写した。

  前川隼輝(しゅんき)君(8)が選んだのは「起」。
蛇が頭をもたげて進む姿を表した古代文字を色鉛筆で書き上げた。
「面白い。漢字がたくさん覚えられるようになった」とほほ笑む。

  県教委義務教育課は「モデル校では子どもが自発的に辞書を引き出すなど、
効果が見られた」と、全校展開に期待を込める。
先人が残した遺産が郷土の教育に生かされようとしている。
(福井支局   酒本友紀子)

(2011年4月14日 読売新聞)

つづく

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