Re: 牛郎織女
投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/06 23:36 投稿番号: [29 / 735]
ある日のこと、牛郎が牛の世話をしていると、老牛がまた言いました。
老牛の両つの眼は、涙が溢れんばかりでした。
「わたしはもうおまえの手伝いをすることができなくなった。
別れのときが来た。
わたしが死んだら、おまえはわたしの皮を剥ぎ手元に置いて、
何か緊急事態が発生したならわたしの皮をはおりなさい・・・・」
老牛は言い終わらないうちに死んでしまいました。
夫婦は、ひとしきり声をあげて泣き、それから老牛の遺言どおり皮を剥ぎ
手元に残すと、その亡骸を草屋の裏山の麓に葬りました。
仙女たちが人界に来ていたことが、ついに王母娘娘の知るところとなりました。
王母娘娘は仙女たちを真っ暗な部屋に閉じ込めてしまいました。
王母娘娘は、人界に留まり戻って来ない織女に
とりわけ激しい怒りを抱いておりました。
しばらく探しているうちに
とうとう織女が牛郎と夫婦になっていることを知りました。
怒り心頭に発した王母娘娘はみずから牛郎の家に乗り込んできました。
このとき牛郎は仕事に出ていて留守でした。
王母娘娘は織女をわしづかみにし外に走り出ました。
子供が走ってきてお母さんの着物を掴みます。
王母娘娘は憎々しげに子供を突きとばし子供は倒れます。
王母娘娘は織女を連れたまま一緒に天空に飛び立ちました。
織女の心は悲しみでいっぱいでした。
ふたりの可愛い我が子を眺め、大声でただ一言、
「はやくお父さんを呼んできて! 」
牛郎は男の子について家に駆け戻りました。
女の子が家の前に座り込んで哭いていました。
牛郎は大急ぎで織女を救いだしに天上へ行こうとしました。
しかし、どうすれば天上に行くことができるのでしょうか。
忽然と、今は亡き老牛がいまわの際に語った言葉が想い浮かびました。
緊急事態とはまさにこのことを言ったのではないだろうか。
牛郎は大慌てで牛の皮をまとい、籠をふたつ取り出し、
籠の中に子供を一人ずつ入れ、天秤棒で担ぎあげると外に走り出ました。
そのとたんにもう飛び立っていたのです。
しばらく飛んでいると、遠くに妻が見えました。
牛郎は大声で叫びました。
「助けに来たぞ! 」
王母娘娘が突然その手で背後に向かって一線を画しました。
すると、すぐさま牛郎の目の前にひとすじの河が出現しました。
河幅は広く、波は逆巻き、牛郎はどうしても飛び越すことができません。
このことがあってからというもの、夜になるとこの河が見えるようになり、
人々はこの河を銀河と呼ぶようになりました。
銀河の両岸にはふたつのひときわ明るい星がまたたいています。
これが牽牛星と織女星です。
牽牛星の両脇にあるふたつの小さな星が、
牛郎と織女との間に生まれたふたりの子どもです。
伝説によりますと、王母娘娘は、牛郎と織女が一年に一度だけ、
七月七日に逢うことを許しました。
七月七日の夜になると、たくさんの鳥が群れ飛んできて銀河をまたいで
橋をかけ、牛郎と織女をその橋の上で逢わせます。
この神話物語には、古代の民衆の封建的圧制に対する反抗と
幸福な生活の追求の願望が反映されています。
実際には、牽牛星と織女星は永遠に邂逅することはありません。
天文学者は我々に教えてくれます。
このふたつの星は太陽と同じ恒星なのだと。
織女星の明るさは太陽の五十倍、牽牛星の明るさは太陽の九倍餘です。
このふたつの星は地球からはたいへん遠く、
それゆえ見たところふたつの大きな星にしかすぎないということです。
おわり
かささぎの渡せる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける
中納言家持
.
老牛の両つの眼は、涙が溢れんばかりでした。
「わたしはもうおまえの手伝いをすることができなくなった。
別れのときが来た。
わたしが死んだら、おまえはわたしの皮を剥ぎ手元に置いて、
何か緊急事態が発生したならわたしの皮をはおりなさい・・・・」
老牛は言い終わらないうちに死んでしまいました。
夫婦は、ひとしきり声をあげて泣き、それから老牛の遺言どおり皮を剥ぎ
手元に残すと、その亡骸を草屋の裏山の麓に葬りました。
仙女たちが人界に来ていたことが、ついに王母娘娘の知るところとなりました。
王母娘娘は仙女たちを真っ暗な部屋に閉じ込めてしまいました。
王母娘娘は、人界に留まり戻って来ない織女に
とりわけ激しい怒りを抱いておりました。
しばらく探しているうちに
とうとう織女が牛郎と夫婦になっていることを知りました。
怒り心頭に発した王母娘娘はみずから牛郎の家に乗り込んできました。
このとき牛郎は仕事に出ていて留守でした。
王母娘娘は織女をわしづかみにし外に走り出ました。
子供が走ってきてお母さんの着物を掴みます。
王母娘娘は憎々しげに子供を突きとばし子供は倒れます。
王母娘娘は織女を連れたまま一緒に天空に飛び立ちました。
織女の心は悲しみでいっぱいでした。
ふたりの可愛い我が子を眺め、大声でただ一言、
「はやくお父さんを呼んできて! 」
牛郎は男の子について家に駆け戻りました。
女の子が家の前に座り込んで哭いていました。
牛郎は大急ぎで織女を救いだしに天上へ行こうとしました。
しかし、どうすれば天上に行くことができるのでしょうか。
忽然と、今は亡き老牛がいまわの際に語った言葉が想い浮かびました。
緊急事態とはまさにこのことを言ったのではないだろうか。
牛郎は大慌てで牛の皮をまとい、籠をふたつ取り出し、
籠の中に子供を一人ずつ入れ、天秤棒で担ぎあげると外に走り出ました。
そのとたんにもう飛び立っていたのです。
しばらく飛んでいると、遠くに妻が見えました。
牛郎は大声で叫びました。
「助けに来たぞ! 」
王母娘娘が突然その手で背後に向かって一線を画しました。
すると、すぐさま牛郎の目の前にひとすじの河が出現しました。
河幅は広く、波は逆巻き、牛郎はどうしても飛び越すことができません。
このことがあってからというもの、夜になるとこの河が見えるようになり、
人々はこの河を銀河と呼ぶようになりました。
銀河の両岸にはふたつのひときわ明るい星がまたたいています。
これが牽牛星と織女星です。
牽牛星の両脇にあるふたつの小さな星が、
牛郎と織女との間に生まれたふたりの子どもです。
伝説によりますと、王母娘娘は、牛郎と織女が一年に一度だけ、
七月七日に逢うことを許しました。
七月七日の夜になると、たくさんの鳥が群れ飛んできて銀河をまたいで
橋をかけ、牛郎と織女をその橋の上で逢わせます。
この神話物語には、古代の民衆の封建的圧制に対する反抗と
幸福な生活の追求の願望が反映されています。
実際には、牽牛星と織女星は永遠に邂逅することはありません。
天文学者は我々に教えてくれます。
このふたつの星は太陽と同じ恒星なのだと。
織女星の明るさは太陽の五十倍、牽牛星の明るさは太陽の九倍餘です。
このふたつの星は地球からはたいへん遠く、
それゆえ見たところふたつの大きな星にしかすぎないということです。
おわり
かささぎの渡せる橋におく霜の 白きを見れば夜ぞふけにける
中納言家持
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これは メッセージ 28 (ajisai110701 さん)への返信です.
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