紫陽花亭日乗

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映画「非情城市」

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/08/01 19:11 投稿番号: [232 / 735]
映画「非情城市」

冒頭。1945年、昭和天皇の無条件降伏の玉音放送から始まる。
舞台は台湾北端の港湾都市、基隆(キールン)。

手広く回漕問屋を経営している林家では、
一家をとりしきる長男・文雄の妾に子が生まれた。
停電中であったが、誕生の瞬間電灯がともる。これにより、
子どもは光明と命名された。
この名まえは、日本の植民地から解放された新しい台湾誕生への期待を
象徴している。


林家の兄弟たち

長男・文雄・・・回漕問屋のほか、「上海酒家」も開店。
近隣の実力者でもあるが、新興やくざの存在に悩まされている。

次男・文森・・・日本軍に徴用され行方不明。

三男・文良・・・日本軍通訳として働いていたが、精神錯乱となって帰宅。
治療を受けている。

四男・文清・・・8歳のとき、木から落ちたのがもとで聾唖者となった。
会話は筆談で行う。
独立して小さな写真館を経営している。この映画の主役である。
香港の人気俳優・トニー・レオンが演じている。

この文清の写真館に、友人の呉寛榮が下宿しており、
前途有為な青年たちの交遊の場となっている。

呉寛榮の妹・寛美(ヒロミと発音されている)と文清は恋人同士である。
寛美は病院で看護婦をしている。

呉寛榮は同僚教師の日本人、静子に淡い恋心を抱いていた。
しかし静子は寛美に美しい桜の花模様の着物を残し、日本に引き揚げていく。

呉寛榮、端整で知的。きれいな男優でした。

呉寛榮、文清、寛美、他登場人物のファッションが洗練されていて
美しいのに目を見張ります。
このころ、すでに台湾は文化国家として開けていたのです。

また、いたるところに、日本語のセリフが登場します。

こんなセリフがありました。

「日本人は桜の花を愛でる。花開き、一番美しいときに枝を離れ、
地に落ちるからだ。人生とはそうあるべきだと思うのだ」

その後の青年たちの理不尽な死を暗示しているともとれます。


つづく

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