紫陽花亭日乗

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Re: 詩四首(三)     蘇武

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/23 23:45 投稿番号: [176 / 735]
黄鵠(おおとり)も   遠く飛び去れば
千里の彼方で   あとふりかえる
胡(えびす)の馬も   群れを見失えば     
仲間をいつも   思いつづける
まして二人は   番いの鳥          
別れ別れに   羽ばたかねばならぬ
幸いに   琴歌の調べあり          
胸のうちを   これに託そう
「さすらい人の歌」を請えば        
歌声澄んで   ひとえに悲し
琴と笛の   高い音きびしく         
心高ぶり   哀しさあふれる
尾をひく歌声               
ひとえに高まり
心いたみ   胸もつぶれる          
澄んだ音の   商の曲をと思うたが
帰れぬ身の   君の心をおもい        
天を仰ぎ   うなだれて   心は痛み
涙あふれて   ぬぐいもならず        
願わくは   翼つらねる黄鵠(おおとり)となり
どこまでも   君を送って飛んでゆきたい

★伊藤正文・一海知義編訳『漢・魏・六朝詩集』平凡社, 中国古典文学大系16


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