キャタピラー
投稿者: tokyo_cachito3 投稿日時: 2012/12/18 18:51 投稿番号: [2997 / 3149]
「プラモデル」をやめて随分経つが、興味がなくなったわけではない。しかし、作ろうとしても、もう、「根」が続かない。いま思えば、雑誌【丸】を定期購読しながら、タミヤ、ハセガワのミリタリーモデルを山のように作っていたから、ひと頃のわたしは相当な「軍事オタク」だったのである。ハセガワのモデルは飛行機がメインなのだが、その高額品になると、部品点数もやたらに多く、昨日、今日のモデラーには歯が立たないほど精密、複雑である。それを塗装しながら組み立てるのだから、よほどのマニアでないと人に見せるような完成品にはならない。タミヤは各国の「陸軍」モノが多く、よく工夫されていて作りやすい。モデルには「組み立てガイド」の始めに必ず数ページの「解説」があり、当時の生産国の「軍事思想」、「用兵思想」まで説明されていて、実機などの様々なストーリーが興味深く書かれている。これがモデラーの楽しみでもあり、あらたな「発見」にもなる。たとえば、WWⅡのドイツ兵器などは優秀な設計者がコストを考えずになんでも「良いものを」と考えるから製造に手間取り、メーカーの苦労も大変だったらしい。ソ連は生産第一で、省けるところは徹底して省くという「スラブ合理主義」を貫いていて、「そこまでやるか」と驚くことがある。たとえば、有名なT34戦車の履帯、当然その一つ一つにピンが差し込まれて繋がっているわけだが、それを止めている割ピン、ロックナットの類がない。つまり、指やプライヤーなどで引き抜けばそのままピンが抜けてしまうのである。「そんなバカな。だったら、走行中に履帯がすぐバラバラになってしまうではないか」と思うのはロシア人の考えを知らないからである。走行中に外に飛び出してくるピンはキャタピラーが一回転する間に車体についている簡単なストッパーに押し戻されるのである。それだけのことなのだが、これが実戦には案外役に立つ。キャタピラーは消耗品でもあり、また、敵の砲火ですぐに破壊されるのは避けられない。これなら素早く予備の履帯で補修できて、なかなかのアイディアなのだが、これはなぜか外国にはマネされなかった。また、そのキャタピラー自体も、接地部に厚いゴムや鉄板などが付いておらず、「これでは履帯が傷まないか」と思うのだが、ロシアの雪や泥濘、畑や草原などを走るぶんにはそうしたものは要らないというわけである。ソウルの「総合安保展示場」に、このT34があり、写真にも撮ってきたが、履帯のピンとストッパーに気が付かなかったのは残念だった。
これは メッセージ 2996 (tok*o*cach*to3 さん)への返信です.
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