ビックリ台湾!?

Yahoo! Japan 掲示板トピックビューアー

[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

「格好」はついた。

投稿者: tokyo_cachito3 投稿日時: 2012/11/24 09:46 投稿番号: [2912 / 3149]
  何十年か前、はじめて香港に行ったとき、伊勢丹だか三越の中の書店に迷い込んだことがある。そこで手にした本が、「中国書法」で、「欧体」「顔体」「柳体」などとある本を訳もわからずに買い込んだのは理由がある。香港の街中に溢れる店の看板文字に衝撃を受け、感化、啓発されて「いゃー、漢字というものは凄いんだな」と、人が聞けば「なにをいまさら」と笑われそうだが、そのあまりの美しさ、無言の迫力、力量に圧倒されたからである。「看板なら日本にだっていくらでもあるじゃないか」と言われそうだが、なんの、日本の商業看板に「書」の心意気、芸術性などは何処を探したって微塵もありゃしない。
「なるほど、<書>という手があったか。これなら、ないアタマを使わずとも人様の前でどうにか格好だけはつけられるか」という不埒な了見で、ごちゃごちゃと道具を揃え、恐れ気もなく初めてはみたが、塾へ行って先生に就くわけでもなく、テレビをみながら片手間の遊び半分という不真面目さでは、「字を書く」などという以前の問題で、四宝のほうから「おととい来やがれ」と怒鳴り返されてわずか数日で放擲、遁走となった。それを数年前からまた始めたのである。台湾や「ブックオフ」から一山もありそうな教材を揃え、まぁ、とにかくは独学で「やれるところまでやろう」と健気な覚悟が天上の中華の書聖には無視されても、ともかくも続いていることだけは確かである。
タダの独学だから、とにかく「喰らいつく」ことから始めるほかはない。ド素人がどうすればよいのか、その答えはあって、台湾から大量に送ってもらった小学生の「描紅練習簿」をなぞるのである。早い話が「摸書」、つまり「臨摸」の前の段階で、まるっきり塗り絵と同じようなものだ。初学者でもこれはやってはいけないと言われたそうだが、いまは構わないらしい。この「描紅練習簿」、考えてみれば贅沢なテキストで、いったん墨を入れて書いてしまったらもう使えない。いくら一冊20元、30元の練習本でもそれではもったいない。そこで、本を鋏でバラし、水で書くことを思いついた。わずかな粘性を持たせるために「洗濯のり」を少量溶かし込むのを思いついたのは実用新案モノである。これが発展して、「九成宮」だの、「雁塔聖教序」だのを手当たり次第にバラして教材にしてしまった。唐の書家が苦笑いをしそうな乱暴さで、しかも、「四宝」のうち、墨と紙を使わないのだから、これで「書道」とはおこがましい限りだが、格好がつくまでは仕方がない。
そうこうしている間、ちょっとした出来事があって天にも昇る気持ちを味わった。郵便局で用紙に住所氏名を書いて窓口に出した。二十歳くらいの女の子が「まぁ、書道をされているんですか」と言ったから、隣の吏員も覗き込んで深く頷いたのである。数年前のことだが、あれで初めて「格好」はついたようだ。
[ << 最初のページ | < 前のページ | メッセージリスト | 掲示板表示 | [ メッセージ # ] | 次のページ > | 最後のページ >> ]

Yahoo! Japan 掲示板 アーカイヴ

[検索ページ] (中東) (東亜) (捕鯨 / 捕鯨詳細)