泣き女
投稿者: unhoo 投稿日時: 2008/07/11 05:05 投稿番号: [1540 / 3149]
台湾の葬式に泣き女が雇われることは、よく知られているが、実際は世界中どこにもその風習が散らばっているのだそうで、日本にも地方によってはこの風習があるという。わしは正真正銘の台湾人であるが(祖先が福建省南部から渡ってきたのは今から300年前で、わしは渡台第七世)交際範囲が狭いために、葬式の泣き女を見たのは一回しかない。その話を書いておこう。
今から35年前、わしと同年齢の友人が奥様を亡くした。脳溢血のため一夜で急逝されたのである。その葬式であった。
遺体を収めた台湾式の大きな棺が、墓地へ運ばれて行く前に、しばらく家の前の道路に安置される。六、七人の泣き女が出てきて、棺に向かって路上に跪いて泣きはじめた。彼女たちは二十歳前の若さで、みなかなりの美人で、薄化粧をしていた。服装は洋装だったが、女性の平常服装よりもやや華やかであった。彼女たちの指揮者は25歳ぐらいの女性で、美人タイプ、薄化粧、やや華やかな服装の点は同じである。マイク、スピーカーの具合いに気を使い、それがOKとなると、一緒に跪いて泣いた。
泣き女たちの泣きがひとしきり終わると、棺がトラックに載せられ(葬儀車というものは台湾にはない)、泣き女たちが同乗して、泣き声をあげながら墓地へ向かった。わしは墓地まで行かなかったから、見たのはここまでである。
何年も経った後に、その友人に聞いたところ、「家内は交際好きで友だちが多かった。泣き女は友だちの贈り物だった」とのこと。
これは メッセージ 1539 (nachitakao さん)への返信です.
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