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11月21日 8

投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/11/22 08:29 投稿番号: [2756 / 4504]
  以上のように韓国の危機は短期間のうちに進展し、また改善したため、まだ民間資金調達への目途がつかず、改善へのきっかけをつかむのに必死だった98年前半早々における日本の短期金融ファシリティのコミットはまず、タイミングの上で効果の大きなものであった。同年1月の短期債務延長交渉では最大の貸し手であったにもかかわらず、自らも国内の金融危機の最中にあった邦銀はイニシアティブを取ってまとめ役を果たすことができず、欧米銀行主導に終わった。このため、公的資金による支援がなかった場合には危機の引き金を引いただけ、といった印象を残した危険性があり、また時期がずれて12月の格付け引き上げ後になっていればまた遅きに失する可能性もあったことから、早々の支援はタイミングの点で適切であった。
  次に前述した通り、危機が流動性危機としての側面が強かったことから、韓国は早くからアジア通貨基金構想を含めた域内金融協力に強い関心を示してきた。域内のサーベイランスなどを盛り込んだいわゆるマニラ・フレームワークに続き、2000年5月にはチェンマイ・イニシアティブとして二カ国間スワップ、レポ取極のネットワーク構築が合意されたが、日韓間は既存のドル−ウォン間のスワップ取極50億ドルに20億ドルが追加されることで比較的スムーズに進んだ。現在ではむしろ外貨に余裕を持つ側となった韓国は日本のみならず、香港、タイなど域内とのネットワーク形成や金融協力に取り組んでいるが、こうした背景には構造改革・市場開放に細かな注文をつけつつ、結局、資金面での協力には至らなかった米国に対し、50億ドルをコミットした日本や域内とのつながりが意識されていることは間違いなく、短期金融ファシリティは域内に向けた日韓協力強化の土台になったと考えられる。
  しかしながら、IMF支援の前倒し実施から短期債務借り換え交渉に至るまで、結局、流動性危機の最中で大きな指導力を持ったのは財務省と一体化した米国の投資銀行や巨大銀行グループなどであったことは否めない。また後述するように危機後の不良債権処理の過程での知的支援はコンサルタント、会計士、国際弁護士などを豊富に擁し、韓国もまた在米韓国人のネットワークなどで強いつながりを持つ米国が一貫してリードした。危機の要因が民間の債務である以上、回復の本筋も民間資本の還流にある。しかし、これに向けた日本の民間機関の動きは弱く、人的な厚みも少なかったために知的支援には大きな限界があり、公的支援は所詮、公的な部分、つまり国−国の関係に留まった。危機に直面した韓国企業にとって、金融ファシリティやツー・ステップ型の支援では向き合う相手は韓国政府や韓国の金融機関であり、民間同士の交流にはつながらず、また日本が意識されることもない。日本は「アジアの民間資金活用構想」(いわゆる新宮澤構想第2ステージ)を発表して公的資金の限界を超えようとしたが、この頃には流動性危機から脱出しつつあった韓国にとってはもはやそれほど魅力的に映らなかった。


この捨て金が日本に残っていたらなあ。
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