チャングムの戦い23 究極VS至高のメニュー
投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/02/07 11:18 投稿番号: [1681 / 6952]
もう時刻はお昼です。
さすがの論客たちも空腹には勝てません。
「そろそろお昼にしましょうか」
通信使正使の趙ガンの言葉でいったん休憩です。
チャングムと秋風太夫・紅葉太夫が密閉された器を運んできました。日本がわには黒塗りの椀を、朝鮮がわには朱塗りの椀をそれぞれ置きます。
「みなさん、封を開けてください」
チャングムの声で、みないっせいに封を切ります。
「!」
みんな鼻を押えて逃げ出しました。
「なんだこれは!」
「ウェノムの食い物ニカ!」
そう、黒塗りの椀にはホンオフェが、朱塗りの椀にはなれずし(井伊様に頼んで調達した)が入っていたのです。
双方のにおいが解けあい、世にも恐ろしい異臭となってゆきます。
「小娘、いったいなんの真似ニカ!」
仁江毘が叫びます。
「悪ふざけが過ぎようぞ!」
甲子庵も声をあげます。
「みなさん、おちついてください」
ゆっくり立ち上がった中道が双方を制します。
「ここにあるのは双方それぞれが愛する料理です。しかし、それをきつく主張しあえばこのようにとんでもないシロモノになってしまうのです。なにかチャングムさんには狙いがあるのではないでしょうか」
中道の言葉にチャングムは微笑みます。
「はい。それでは次のお膳をお持ちしますわ」
障子を開け放ち、換気がすんだところでチャングムらは次の膳を運んできました。
「おおっ、これは膾(フェ)ではないか!しかし倭風だな」
仁江鋭がすこしむっとします。
「よくご覧くださいませ、薬味としてにんにくのすりおろしとコチュジャンを添えてあります」
「こちらはキムチだが、匂いがきつくないし、すっぱくないぞ」
蝸牛斎が感嘆の声をあげます。
「ご覧のとおり、朝鮮がわには日本の代表料理刺身を朝鮮風に召し上がっていただき、日本がわには朝鮮の代表料理キムチを日本風の浅漬けで召し上がっていただいています」
チャングムの説明に一同はしんとします。
「このように互いの料理をそのまま主張して押し付けるのではなく、互いの舌にあうよう工夫し譲り合えば、新しく優しい味ができるのでございます」
「し、しかし、こんな倭臭のウリナラ料理は認められんニダ!」
憤然と席を立つ壹旧支。その背に向かって李純信が言葉を投げます。
「今、我々は朝日を融合した新しい料理の完成の瞬間に立ち会っているのだ。それを認めないというのか!ケーセッキ!」
「アイゴー!」
壹旧支は何も言い返せず、豪州もとい庭の中洲に向かって走り去りました。
「せっかくの料理じゃ。さ、日朝ともに存分に味わおう」
赤城頼母の声で、和気藹々とした食事が始まりました。
こうしてチャングムは日朝の対立を見事鎮めたのでした。
洛中某所。中村主水ら3人は、上方の仕事人を束ね、しかも随一の暗殺者である「西の元締め」と対しています。
西の元締めはゆっくり口を開きます。
「京・上方は小生の縄張り。かってな真似は認められん」
頭をかきながら主水は答えます。
「こっちにも譲れねぇ事情があってな。無理を承知で筋を通しに来たんだ」
「ふふ、縄張りを外れたはぐれ仕事人が、純情派なことを言うとはな。・・・・・・どうしても譲れねぇのかい?」
西の元締めはくくっと笑います。主水はいいます。
「あたりマエダの、」
一呼吸置いて主水は続けました。
「クラッカー」
西の元締めはニヤッと笑います。
「その台詞が聞きたかった。よろしい、貴殿に譲ろう」
さすがの論客たちも空腹には勝てません。
「そろそろお昼にしましょうか」
通信使正使の趙ガンの言葉でいったん休憩です。
チャングムと秋風太夫・紅葉太夫が密閉された器を運んできました。日本がわには黒塗りの椀を、朝鮮がわには朱塗りの椀をそれぞれ置きます。
「みなさん、封を開けてください」
チャングムの声で、みないっせいに封を切ります。
「!」
みんな鼻を押えて逃げ出しました。
「なんだこれは!」
「ウェノムの食い物ニカ!」
そう、黒塗りの椀にはホンオフェが、朱塗りの椀にはなれずし(井伊様に頼んで調達した)が入っていたのです。
双方のにおいが解けあい、世にも恐ろしい異臭となってゆきます。
「小娘、いったいなんの真似ニカ!」
仁江毘が叫びます。
「悪ふざけが過ぎようぞ!」
甲子庵も声をあげます。
「みなさん、おちついてください」
ゆっくり立ち上がった中道が双方を制します。
「ここにあるのは双方それぞれが愛する料理です。しかし、それをきつく主張しあえばこのようにとんでもないシロモノになってしまうのです。なにかチャングムさんには狙いがあるのではないでしょうか」
中道の言葉にチャングムは微笑みます。
「はい。それでは次のお膳をお持ちしますわ」
障子を開け放ち、換気がすんだところでチャングムらは次の膳を運んできました。
「おおっ、これは膾(フェ)ではないか!しかし倭風だな」
仁江鋭がすこしむっとします。
「よくご覧くださいませ、薬味としてにんにくのすりおろしとコチュジャンを添えてあります」
「こちらはキムチだが、匂いがきつくないし、すっぱくないぞ」
蝸牛斎が感嘆の声をあげます。
「ご覧のとおり、朝鮮がわには日本の代表料理刺身を朝鮮風に召し上がっていただき、日本がわには朝鮮の代表料理キムチを日本風の浅漬けで召し上がっていただいています」
チャングムの説明に一同はしんとします。
「このように互いの料理をそのまま主張して押し付けるのではなく、互いの舌にあうよう工夫し譲り合えば、新しく優しい味ができるのでございます」
「し、しかし、こんな倭臭のウリナラ料理は認められんニダ!」
憤然と席を立つ壹旧支。その背に向かって李純信が言葉を投げます。
「今、我々は朝日を融合した新しい料理の完成の瞬間に立ち会っているのだ。それを認めないというのか!ケーセッキ!」
「アイゴー!」
壹旧支は何も言い返せず、豪州もとい庭の中洲に向かって走り去りました。
「せっかくの料理じゃ。さ、日朝ともに存分に味わおう」
赤城頼母の声で、和気藹々とした食事が始まりました。
こうしてチャングムは日朝の対立を見事鎮めたのでした。
洛中某所。中村主水ら3人は、上方の仕事人を束ね、しかも随一の暗殺者である「西の元締め」と対しています。
西の元締めはゆっくり口を開きます。
「京・上方は小生の縄張り。かってな真似は認められん」
頭をかきながら主水は答えます。
「こっちにも譲れねぇ事情があってな。無理を承知で筋を通しに来たんだ」
「ふふ、縄張りを外れたはぐれ仕事人が、純情派なことを言うとはな。・・・・・・どうしても譲れねぇのかい?」
西の元締めはくくっと笑います。主水はいいます。
「あたりマエダの、」
一呼吸置いて主水は続けました。
「クラッカー」
西の元締めはニヤッと笑います。
「その台詞が聞きたかった。よろしい、貴殿に譲ろう」
これは メッセージ 1680 (toapanlang さん)への返信です.
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