日韓歴史論争

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チャングムの戦い21 通信使閣下の料理人1

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/02/03 09:20 投稿番号: [1674 / 6952]
  仁正寺藩をあげての饗応を受けたチャングムは、翌朝出立しました。このまま街道を進めば京都です。
  なにやら前方に人だかりがあります。どうやらチャングムを待ち受けているようです。
  チャングムに立派な身なりの武士が近づいてきました。
「私は旗本の伯耆左馬頭為免(ほうき・さまのかみ・ためのぶ)、通称伯耆典厩と申す。彦根藩主井伊掃部どのの頼みによってまかりこした。ぜひ彦根城までご同道ねがいたい」
  涼やかに名乗り、用件を言います。
「は、はい」
  おもわず承諾してしまったチャングム、駕籠に乗せられて一行は出発しました。

  さて、彦根城に到着し、藩主井伊掃部直幸(なおひで)の御前に通されます。
  井伊掃部さまはゆっくり口を開きました。
「チャングム殿、あなたを朝鮮随一の料理人と見込んで頼みがある」
「は、はい」
「我が井伊家は大樹公に近江牛の味噌漬を献上奉っている」
「え!イルボンでも牛肉は食べるのですか!」
  チャングムにとっては初耳です。
「牛だけではござらん。元亀天正の荒々しい気風が残っていた元和偃武のころには、奴(やっこ)どもが犬も食っていました」
  脇から伯耆が言いました。
「まぁ!」
  ふたたび驚くチャングム。しかし、犬食いはよきふるまいとはされてなかったようですね。
「余談が過ぎました。掃部殿申し訳ない」
  伯耆が余談を切り上げます。
「うむ。で、牛肉とはうまいものなのだが、できれば刺身のように新鮮なものを食してみたいとわしはおもっている。危険な行為とはわかっているが何か方法はないだろうか?」
「はい。必ずやよい手立てを考えます」
  チャングムは自信満々に言い切りました。

  一旦退出したチャングム。城の庭を歩きながら考えます。
「チャングム殿」
  後を追ってきたのは伯耆です。
「あ、伯耆さま」
「そのようすだと成算があるようですね」
「はい。刺身のように牛肉を新鮮なうちに食べることは簡単なのですが、城中のお台所の制度では、調理されてからお殿さまの口に入るまで多くの人手を介するため時間がかかります。それが鮮度を落とし危険をもたらす原因です。生の食感を保ちつつ時間が経っても安全なものをつくればよいんです」
  さすがチャングム。宮廷に仕える経験を生かし、城中のシステムを理解した上で方策を練っております。
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