日韓歴史論争

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チャングムの戦い⑲ 近江邂逅編

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/01/29 09:49 投稿番号: [1669 / 6952]
  すてきな女性たちとのひとときを楽しんだチャングム、翌朝元気に旅立ちます。
  桑名を通って鈴鹿峠を越えて東海道を進むのですが、すこし寄り道です。   近江国の仁正寺藩の殿様が蜀山人こと太田七佐衛門の学問サークル仲間で、いろんな知識にふれたがっているので一度寄ってくれませんか、と太田に依頼されていたのです。
  仁正寺藩の政庁がある日野に向かうチャングム、あれ?道に迷ってしまいました。
「どうしよう」
  こんなところで野宿はできません。はやく宿場にたどり着かないと。

  そのときです。
  遠くから馬が走ってきました。馬上には武士らしき人がいます。チャングムは精一杯の力で手を振ります。
「?こんなところでどうした?・・・・・・チャングムさんではないか」
  チャングムのそばで馬を止め下りた武士の言葉にチャングムは驚きました。
「なぜ、わたしのことを知っているのですか」
「わたしは江戸の者だが、大久保であなたを見かけたことがある。なにやら長屋で騒動があった日だ。それにしてもなぜこんなところに」
  事情を説明するチャングム。
「そこならよく知っている。さ、馬に乗りなさい」
「は、はい」
  武士のすすめるまま鞍に登り、後ろに乗って武士の背中に抱きつきます。後世でいうところのタンデムシートでしょうか。
  鞭を一叩きすると、馬が走りだします。あれ?どんどんスピードが落ちていきます。ついには止まってしまいました。
「どうしたことだ?」
(!私食べ過ぎで体重が増えたのかしら。鰻やわさび漬けやウイロウとかいっぱい食べたし)

  そこへ通りかかった職人風の男が寄ってきます。
「おや?旦那方。馬の様子がおかしいようやなぁ」
  上方訛りのその男は、馬の脚を一本ずつ調べます。
「ふむ・・・左舷の弾幕が薄、もとい左の前脚が弱っているなぁ。ええ馬やしきちんと治したらんとな」
  そういって、担いでいた頭陀袋から笹のように長い鍼のセットを取り出すと、馬の左脚に無造作に打ちます。
「これで大丈夫や」
  男のいうとおり、馬の様子が一変して元気になりました。
「これはかたじけない。拙者は抜山籍(ぬきやま・しるす)と申す。貴殿のご尊名をうかがいたい」
「これは挨拶が遅れました。私は、大坂の馬医者で弩論覇斎といいます」
  男も名乗って挨拶をしました。
「弩論覇斎ニム、感謝ハムニダ」
  チャングムも礼を言います。

  弩論覇斎と別れて、抜山とチャングムを乗せた馬は、あっという間に日野に着きました。
「抜山ニム、感謝ハムニダ」
「急いでいるのでこれで失礼する・・・・・・さて、朝鮮通信使が通る。火病ネタを探しにゆかねば」
  武士は馬を走らせて去ってゆきます。銀色の馬に乗ったその姿はまるで西楚の覇王です。
「なんていいサウラビなの」
  チャングムはその場でしばらく拝礼をしたまま動きませんでした。
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