日韓・経済復活!活性化の秘策について

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輸出

投稿者: J_Fooker 投稿日時: 2002/11/18 22:33 投稿番号: [1673 / 9237]
>高コストの日本の工場を閉鎖して、生産を海外にシフトすれば輸出は減る

当該の財については勿論そうですよ。
ただ、それはマイクロ・レベルの話。
この話を単純にマクロ・レベルに拡大してよいとは必ずしも言えません。
マクロ経済の問題にはマクロ経済の方法論があります。

まあ、論より証拠ということで、
日本の輸出(財・サービス)の伸び率を計算すると、
1981年−2000年の20年間平均で4.1%
1981年−1990年の10年間平均で4.0%
1991年−2000年の10年間平均で3.9%
(ソース:日本統計年鑑)
とほとんど変わりません。
日本企業がFDI(海外直接投資)を通じて生産拠点の海外シフトを本格化したのはプラザ合意(1985年)以降のことなので、「現地生産への移行が進めば輸出が減る」のであれば、90年代の輸出の伸び率はそれ以前と比べて明らかに低くならなくてはなりませんが、実際にはそうはなっていません。
なお、このデータで80年代のほうがごくわずかながら成長率が高いのは、80年代後半(バブル期)五年間の輸出の成長率がわずかながら高いからです。

>問題はだんだんと数量や種類が限定されてくることでしょう

生産条件の変化によって財Aの比較優位が失われた(比較劣位になる)場合、必ず別の財Bに比較優位が生まれています。
したがって、マクロ・レベルで見る限り、
「段々売るものが無くなって、最後には何も売れなくなる」
ということは、理論的に起き得ません。
試みに、先の例と同じ計算を英国のデータでやってみると、
戦後復興期の1950年代とサッチャー改革以降の1990年代を比較しても輸出の伸び率はそれほど変わりません。
(6〜7%程度:ソースは英国政府の公式統計)
英国は物価はEUで最も高く(当然人件費も高い)、そうかといって産業技術の面で他のヨーロッパ諸国に抜きん出ているわけでもありません。
実際に、英国では既存産業において工場閉鎖のニュースは後を絶たず、店頭に並んでいる商品は輸入品ばかりに見えますが、それでも輸出は確実に伸びています。
輸出のネタ切れということが起こりうるなら、この国の輸出はとっくの昔に止まっているはずですよね。

>国内で売れなければ、何とかして輸出でさばこうとするからあながち間違いでは無いと思いますが

それはその通りですが、ここで訂正を入れたのは、このロジックがマクロ的な輸出の動向を決める上で最も重要というわけではないからです。
別の要因によって、逆の動きを示す可能性もありますので、それほどロバストに関係を説明できないという意味ですね。
(逆に見て、景気が良くなったからといって輸出が減るとは限りませんし)

よく誤解されるのですが(uさんがしているわけではありません)、
「企業が貿易市場で熾烈な競争を繰り返しており、その勝者が利潤を得ている(敗者は市場から退場させられる)」
ことと、
「国と国とがマクロレベルで貿易競争をしており、その勝者が貿易黒字を獲得している(敗者は赤字を抱え込む)」
という話は全く別の問題です。
後者は、一見正しく見えますが実は全くのデマです。
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