日本における外国人入居差別について1
投稿者: jgeilsbandfreek 投稿日時: 2007/12/17 18:02 投稿番号: [5897 / 10735]
〈在日朝鮮学生学術フェスタ
論文賞〉
日本における外国人入居差別について
在日朝鮮人の入居差別の実態と問題解決の課題にむけて
現在、日本には多くの外国人が生活している。在日朝鮮人をはじめとする、植民地支配の結果日本での生活を余儀なくされた旧植民地出身者およびその子孫、移住労働者やその家族、難民などその背景はさまざまだが、これら在日外国人の数は1990年代以降急激に増加している。
日本の外国人登録者数の変化を見てみると、1980年は約78万人、1990年には約107万人と10年間で約30万人増加している。さらに10年後の2000年には約168万人になり、約60万人増加している。それ以降は年間で約6〜10万人ずつ増加し、2006年末までに約208万人が登録され、日本の総人口の1.6%を占めている。また、それ以外にも「アンドキュメント」の外国人や、マジョリティである日本国籍を取得した在日朝鮮人も増加しており、実際の在日外国人の数はこれよりも多いことが予想される。
現在日本に居住する外国人のうち、韓国・朝鮮人は約61万人と全体の約32%程度を占めているが、減少傾向にある。中国をはじめとするアジア出身者は増加しており、全体の42%を占める。
このように、日本は着実に多文化、多民族社会への道を辿っているにもかかわらず、日本政府は外国人を「外国人登録法」と「出入国管理及び難民認定法」によって「管理」する対象としか見ていない。外国人であるということで社会福祉や就職、入居など社会参画においても制約を受けており、日常生活のあらゆる場面でいまだに差別が後を絶たない。外国人がマイノリティとして生活していくうえで最低限必要な「基本的人権」が十分には保障されておらず、いまだ深刻な人権侵害が起きているのである。
これらの人権問題の中で、私たちは外国人の入居差別について調査することにした。
「衣食住」という言葉があるが、衣・食が生物的な生存そのものに関わるのに対し、住は人間の社会的生存に関わるものである。よって入居差別というものは、地域社会そのものからの排除という側面をもった差別だといえる。
さまざまな外国人入居差別の実態の中でも今回は特に在日朝鮮人のケースについて調べた。
戦前から朝鮮人たちは住宅の入居を断られ、湿地帯など本来住居に適さない場所に移り住まされたり、割高の朝鮮人下宿などで暮らさざるをえない状況に追い込まれたりしていた。同一労働でも差別賃金で搾取され、居住費で搾取の上乗せをされていたのである。たまたま家を借りられた場合でも、同じ境遇の同胞と不便さをしのんで同居状態になることが普通で、一戸あたりの居住者数が際立って多い状態が常態化していた。その結果、「朝鮮人に家を貸すと大勢が入居して家屋が傷むから貸せない」という理由で、家主に入居を拒否されるようになってしまった。戦前の話に限らず、阪神・淡路大震災の時に外国人の被害率が高かったことは、外国人が日当たりも悪く生活環境もよくない劣悪な住宅に住まざるをえない状況にあった現実を示している。
このようにもっともらしい言い分で貸し手が入居を断る差別は現在も続いており、その方法はより陰湿かつ巧妙になって一般化しているのが現状だ。
在日外国人、とくにわたしたち在日朝鮮人を取り巻く社会問題が多くある中で、入居差別の問題に取り組むようになり、あらためて自分たち一人ひとりに向けられた「無意識的な差別意識」、そして「苦痛」というものを実感させられた。
大阪、奈良、尼崎などでの入居差別事件は決して自分の身に起こったことではないが、在日朝鮮人が差別されたことにより、自分たちが差別されたのと何ら変わりはない。「住む」うえで差別される入居差別の実態を目の当たりにし、地域社会そのものからの排除といっても過言ではない自分たちの問題解決にむけて、論文のための論文で終わらせたくないという思いが日に日に高まった。
これも2に続きます。
在日朝鮮人の入居差別の実態と問題解決の課題にむけて
現在、日本には多くの外国人が生活している。在日朝鮮人をはじめとする、植民地支配の結果日本での生活を余儀なくされた旧植民地出身者およびその子孫、移住労働者やその家族、難民などその背景はさまざまだが、これら在日外国人の数は1990年代以降急激に増加している。
日本の外国人登録者数の変化を見てみると、1980年は約78万人、1990年には約107万人と10年間で約30万人増加している。さらに10年後の2000年には約168万人になり、約60万人増加している。それ以降は年間で約6〜10万人ずつ増加し、2006年末までに約208万人が登録され、日本の総人口の1.6%を占めている。また、それ以外にも「アンドキュメント」の外国人や、マジョリティである日本国籍を取得した在日朝鮮人も増加しており、実際の在日外国人の数はこれよりも多いことが予想される。
現在日本に居住する外国人のうち、韓国・朝鮮人は約61万人と全体の約32%程度を占めているが、減少傾向にある。中国をはじめとするアジア出身者は増加しており、全体の42%を占める。
このように、日本は着実に多文化、多民族社会への道を辿っているにもかかわらず、日本政府は外国人を「外国人登録法」と「出入国管理及び難民認定法」によって「管理」する対象としか見ていない。外国人であるということで社会福祉や就職、入居など社会参画においても制約を受けており、日常生活のあらゆる場面でいまだに差別が後を絶たない。外国人がマイノリティとして生活していくうえで最低限必要な「基本的人権」が十分には保障されておらず、いまだ深刻な人権侵害が起きているのである。
これらの人権問題の中で、私たちは外国人の入居差別について調査することにした。
「衣食住」という言葉があるが、衣・食が生物的な生存そのものに関わるのに対し、住は人間の社会的生存に関わるものである。よって入居差別というものは、地域社会そのものからの排除という側面をもった差別だといえる。
さまざまな外国人入居差別の実態の中でも今回は特に在日朝鮮人のケースについて調べた。
戦前から朝鮮人たちは住宅の入居を断られ、湿地帯など本来住居に適さない場所に移り住まされたり、割高の朝鮮人下宿などで暮らさざるをえない状況に追い込まれたりしていた。同一労働でも差別賃金で搾取され、居住費で搾取の上乗せをされていたのである。たまたま家を借りられた場合でも、同じ境遇の同胞と不便さをしのんで同居状態になることが普通で、一戸あたりの居住者数が際立って多い状態が常態化していた。その結果、「朝鮮人に家を貸すと大勢が入居して家屋が傷むから貸せない」という理由で、家主に入居を拒否されるようになってしまった。戦前の話に限らず、阪神・淡路大震災の時に外国人の被害率が高かったことは、外国人が日当たりも悪く生活環境もよくない劣悪な住宅に住まざるをえない状況にあった現実を示している。
このようにもっともらしい言い分で貸し手が入居を断る差別は現在も続いており、その方法はより陰湿かつ巧妙になって一般化しているのが現状だ。
在日外国人、とくにわたしたち在日朝鮮人を取り巻く社会問題が多くある中で、入居差別の問題に取り組むようになり、あらためて自分たち一人ひとりに向けられた「無意識的な差別意識」、そして「苦痛」というものを実感させられた。
大阪、奈良、尼崎などでの入居差別事件は決して自分の身に起こったことではないが、在日朝鮮人が差別されたことにより、自分たちが差別されたのと何ら変わりはない。「住む」うえで差別される入居差別の実態を目の当たりにし、地域社会そのものからの排除といっても過言ではない自分たちの問題解決にむけて、論文のための論文で終わらせたくないという思いが日に日に高まった。
これも2に続きます。
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