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「強盛大国」の黎明 2

投稿者: jgeilsbandfreek 投稿日時: 2006/12/13 17:57 投稿番号: [3721 / 10735]
朝鮮でも「産学連携」

ボイラーの補修に精を出す平壌火力発電連合企業所の労働者ら
  工場、企業所の現代化を推し進めるうえで、最近注目されているのが産学連携だ。

  朝鮮での産学連携は、大学をはじめとする研究機関が現場に赴いて問題を解決するのが主流だ。朝鮮には「2.17科学者、技術者突撃隊」という国家的機構が各工場、企業所で生じた問題を解決する。「突撃隊」には国家科学院や大学に籍を置く各分野のエキスパートが網羅されている。

  「突撃隊」の中でも、金策工業綜合大学と平壌機械大学のエキスパートはとくに現場での人気が高い。金策工業綜合大学科学研究部のリ・ウォンチル部長(62)は、「どんな難問でも、いとも簡単に解決してしまうのがうちの大学の先生たちだ。いまや私たちの大学は全国の工場、企業所に名の知られた『エキスパート集団』となっている」と分析する。

  端的な例として、現在建設中の三水発電所(両江道)の堤防設計があげられる。堤防設計に携わった同大学のエキスパートたちは、3次元設計を導入してコンクリートの使用量を当初の半分に抑えた。この設計を最初に見た時、現場はもちろん内閣でも不安だったようで、フランスからわざわざ専門家を呼んで設計の検討を依頼した。ところが、「このようなすばらしい設計士がいるのなら、私がいる必要はない」と太鼓判を押されたという。

  「このほかにも、外国から取り寄せた精密機械の修理を、国内の資材を使ってやってのけてしまうなど、例をあげればきりがない」(リ・ウォンチル部長)

  一方の平壌機械大学も引けをとらない。

  同大学には材料工学部、機械生産工学部、機械工業部など生産部門に直結した学部が多く、その分現場からの要望も多い。中でも鋳物分野では多くの資材、資金を節約し朝鮮独自の鋳物技術を完成させたことが高い評価を受けている。

  材料工学部のキム・ミョンシク鋳造工学講座長(44)は鋳物分野の第一人者だ。キム講座長は、国内の原料を使って世界基準の強度を持つ鋳物を低価格で作るための改良剤を発明することに成功した。

  「改良剤を混ぜることで、不純物を取り除くとともに強度を保つことができる。現在、ドイツ、フランスなどからも注文が来ている」(キム講座長)

  同大学では、エキスパートたちを現場に派遣する際に、ほかの生徒らも実習を兼ねて連れていく。キム講座長は、「大学で習うのはあくまで一般的な知識。たとえば、鋳物を作る際には、鉄や銅をはじめとする金属を溶かすことから始まる。しかし、金属を溶かす方法はいろいろあり、大学で習った溶解法が現場では適用できない場合もある。これをそのままにしておくと現場と大学の間に距離が生じてしまい、大学を卒業した生徒たちは現場ではまったく役に立たないという結果も招きかねない。生徒たちを一緒に連れていくことによって、このような事態を避けることができるばかりか、生徒たちの創意工夫を導き出すこともできる。一石二鳥だ」と、その理由について説明した。

  金策工業綜合大学や平壌機械大学の教授たちは、自分たちよりも若い世代の方が思考力において深みがあると口をそろえる。事実、30代、40代で工場や企業所の支配人(社長)や技師長になる人は多く、従来の枠にとらわれない新しい思考方法で業績を伸ばしているところも多い。

  このように、朝鮮の経済は土台がしっかり築かれながら、少しずつではあるが着実に活性化している。朝鮮中央テレビは最近、「強盛大国の黎明が近づいている。信念を持って前進」というサブタイトルのもと、成果を収めているさまざまな単位を紹介している。このサブタイトルが何を意味しているのか今はまだ定かではないが、「政治大国」「軍事大国」となった朝鮮が近い将来、「経済大国」にもなることを暗示しているのかもしれない。


3に続きます。
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