朝鮮を笑う

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斜め上の雲 59

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/07/17 13:05 投稿番号: [1638 / 2847]
  七三年一月、停戦と南北ベトナム双方の軍事力増強を禁止するパリ協定が調印され、米韓軍は三月に撤退を完了した。
  事実上の敗戦といっていいが、アメリカにとってははやく抜けだすためのかたちさえととのっていればそれでよかったのであろう。北ベトナムが協定を遵守するかどうかを検証することさえしなかった。
  つまりは、南ベトナムは見棄てられた。七四年十二月に北ベトナムは協定を踏みにじって本格的な攻勢を開始し、七五年四月にほぼ全兵力である十五個師団を一気に投入してサイゴンを陥としベトナム半島を赤化統一した。

  むろん、韓国もアメリカに同調してさっさと足抜けをしている。朴正煕が欲したのは経済発展のための資金であってベトナムの土地ではない。ベトナムの赤化統一がさけられない以上、よけいな長居は無用であった。このあたりの判断も酷薄なばかりに実務的である。
  さらにいえば、ドルの自由化によってドル防衛をせまられたニクソン政権が、経費削減を主な理由として在韓米軍のうち一個師団を撤収したこともあって、韓国はベトナムに軍隊を張りつけている場合ではなくなった。
  また、七二年には北朝鮮との秘密接触がかさねられ、七月には民族団結と平和的な統一をうたった南北共同声明を発表、緊張の緩和と平和的な統一へのみちすじがみえてきたとされたが、朴は、南北対話ときたるべき統一のために国内体制をかためるべきだとして、十月には非常戒厳令を宣布し、翌月、国民投票による改憲をおこなった。そういった体制引き締めの一環としてベトナム撤退による軍の再編も必要であったのである。

  錫元にとっては負けたという意識はない。じぶんにあたえられた職務のなかで、
(やれるだけのことはやった)
  たしかにそうであろう。すくなくとも戦場では負けていない。その点には自信がある。
(将軍や白閣下もそうだったのだろうか)
  金錫源は支那を転戦し、白善菀は満州・朝鮮国境地帯で匪賊を掃討しのち支那戦線に転じた。ふたりとも戦場では負けていない。しかし、今の錫元と同じように敗者のがわに立った。
(これで将軍たちと同じところに立てたのかな)
  ふと、おかしみをおぼえた。しかし、そうだとすれば次は朝鮮戦争ということになる。
(今度は勝つ)
  そうおもい、腰の軍刀を握りしめた。
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