朝鮮を笑う

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斜め上の雲 58

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/07/14 20:49 投稿番号: [1633 / 2847]
  錫元のはたらきにもかかわらず戦況は好転しなかった。一連隊長であるかれの操作できる範囲をこえたところで戦争はすすんでゆく。
  アメリカは報道管制をひかなかったため、軍事情報をふくめあらゆる情報が全世界に筒抜けになっていた。ぎゃくに北ベトナムは自勢力の情報をかくし、米・南ベトナム軍の「蛮行」をおおいに喧伝するなど徹底的に報道を利用した。
  戦場では負けていても戦略的な勝利をおさめていたといっていい。たとえば西側諸国における反戦運動の激化がその成果のひとつである。
  また、北ベトナム軍が擬装する「南ベトナム解放民族戦線」が、かれらの宣伝どおり南ベトナム人民の組織であると報道されたのもそうであった。

  くわえて南ベトナム政府の腐敗と無能もむごいものであった。アメリカの参戦以前すでに政権内部では三回ものクーデターが勃発しており、末端の兵士には、民間人をゲリラとして殺害して戦功としさらには銃器弾薬を敵に横流しするものまでいた。
  錫元の連隊が掃討したある根拠地では、ソ連のAK47銃や中国製の五七ミリ無反動砲にくわえて、アメリカ軍のM16銃の薬莢を発見したこともあった。錫元はまるで世界中と戦争しているかのような錯覚をふとおぼえた。
  この時期の錫元は、そのきわだった戦功にくらべてきわめて陰鬱であった。

  すこし余談に触れさせてもらいたい。
  古来、兵士の血をもって国益をあがないもとめることはけっして悪ではなかった。軽工業が発達する以前のスイスでは、州政庁によって多くの若者が傭兵としてヨーロッパ各地に派遣されていた。フランス革命にさいして、ブルボン王朝にやとわれていたスイス傭兵団が最後の一兵までルイ十六世の住むテュイルリー宮殿を守りぬいたことはとくに有名である。
  もっとも、利益に執着する州政庁によって、敵味方双方に売りつけられたスイス兵どうしが戦場であいまみえるという悲劇も多発したのだが。

  筆者は国家発展のために必要な資金を得るべくベトナム戦争への参戦に踏み切った朴正煕大統領の構想と判断はとくに非難する気はないが、その韓国軍がなにをなしたかについてはいささかでもゆるす気になれない。後世という、事が冷却してしまった時点でみてなお、韓国軍の態度には、弁護すべきところがまったくない。

  それにしても、ベトナムでの韓国軍のむごさは、たとえば相手がベトナム人でなく、ヨーロッパのどこかの白人国であったとしても、その嗜虐的(サディスティック)なにおいだけはかわらなかったにちがいない。かつての中華帝国や大日本帝国、あるいは戦勝国アメリカといった強国を後ろ楯とたのんだときの朝鮮人の傲慢さと暴虐さは定評がある。
  韓国における他国家への民族問題的優越感は、平時からつねに露出している。そのうえ、じぶんたちの宗主国が強国であれば、その威をかさにきて、なにをやってもゆるされるにちがいないという、不安定な優越感と劣等感のないまぜになった心情が顔を出すせいでもあろう。
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