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解説:斜め上の雲 48

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/06/26 16:14 投稿番号: [1599 / 2847]
2回目の司馬遼太郎出演です。
司馬が小説の執筆準備にかかると、その題材の関連書物を全て買い上げるため、古書店から消えてしまう、という逸話が元ネタです。

>ある古本屋の本棚の片隅でほこりをかぶっている書物をみつけた。「明治卅七八年日露戦史」という題名のそれは全十冊からなっており、ひじょうにぶあついものであった。どうやら日本陸軍参謀本部の編纂したものであるらしいが、目方で売る紙くず同然の値段であった。

この戦史については『坂の上の雲』のあとがきでもふれられています。昭和30年くらいに道頓堀の古書店で買ったそうですが、「目方で売る紙くず同然の値段」だったとのことです。

編纂委員は、将軍や参謀連中の圧力や期待で、失策や錯誤を書くことを許されず、いわば総花式記述で全員の功績だけを書くよう迫られたそうですが、それではとても成立しないため、功罪ともに書くことを放棄して、時間的事実と物理的事実だけを記述する羽目になり、そのせいで執筆責任者は青島守備隊司令官に左遷されたそうです。

小川琢治博士は、総司令部付で従軍して石炭獲得のための地質調査に当たっていたのですが、後年、青島の地質調査に派遣され、そこで左遷されていた戦史執筆責任者に会い、話を聞いたそうです。で、息子の貝塚茂樹博士や湯川秀樹博士にもそういった話や総司令部で聞いた乃木批判等の話をされたそうです。
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