斜め上の雲 45
投稿者: toaniuniu05 投稿日時: 2006/06/20 00:08 投稿番号: [1576 / 2847]
崔准将がムシロ兵をみかけた一週間後、国会で金従会ら二人の議員が国民防衛隊の問題を提起した。防衛隊の惨状についてはすでにうわさが流れており、他の議員たちもある程度の情報を得ていたが、ようやく表面化したのである。
実情を調査するようせまる議会に対して、司令官の金准将は記者会見をひらき、
「百万の国民兵が編成訓練の途上にあるというのに、この愛国的壮挙にデマを流す一部人士がいることは遺憾のきわみである」
といい、申長官も、
「最後の勝利を得る戦いのなかでは多少の突発的な事故もある。問題は、その偶発的な事故ですら敵の工作に利用されることだ。国会にはやつらの策動に乗せられて動揺することのないようもとめたい」
といった。
憲兵司令官崔准将は、申長官に調査をつよく進言したがすべてしりぞけられた。崔の部下である尹中佐は李承晩が大邱に来た機会をとらえて、大統領警護責任者である旧知の金長興に事情を告げた。
金から報告を受けた大統領は、申長官と崔准将に調査を命じた。
だが、申長官は消極的であるばかりか、国防部からは崔が政権転覆をたくらんでいるという中傷がなされ、ことあるごとに調査の妨害がおこなわれた。その結果、調査は短期間で終了し、着服金額は二十七億ウォンであるという報告がされた。
崔の強硬な主張でひらかれた軍法会議では、金司令官は起訴却下、他の幹部も最高で懲役三年六ヵ月という軽い処断がくだされた。
申はあきらかに事態をもみ消そうとしていた。
申性模長官によって事件のもみ消しがはかられているとき、居昌事件がおこった。
軍隊が民間人を虐殺したという不祥事であり、防衛隊事件よりもむしろこちらをもみ消す必要にせまられた。居昌事件から国民の耳目をそらせるため防衛隊事件を大きくとり上げ断罪するのである。
さらには、乞食同然の国民防衛隊員が各地に徘徊し、もはや隠しとおせることができなくなったこともあった。
国会で調査委員会が結成され、十五人の委員が真相解明のため動きはじめた。金司令官は委員の接待や買収をもくろんだが失敗した。
四月二十五日の国会本会議で中間報告がおこなわれ、防衛隊の実態が明るみに出た。その結果、三十日に提出された「国民防衛隊廃止法」が可決され、防衛隊は廃止、帰郷する隊員には旅費と米が支給されることとなった。
もっとも、それらですらほとんど横流しされたという。
実情を調査するようせまる議会に対して、司令官の金准将は記者会見をひらき、
「百万の国民兵が編成訓練の途上にあるというのに、この愛国的壮挙にデマを流す一部人士がいることは遺憾のきわみである」
といい、申長官も、
「最後の勝利を得る戦いのなかでは多少の突発的な事故もある。問題は、その偶発的な事故ですら敵の工作に利用されることだ。国会にはやつらの策動に乗せられて動揺することのないようもとめたい」
といった。
憲兵司令官崔准将は、申長官に調査をつよく進言したがすべてしりぞけられた。崔の部下である尹中佐は李承晩が大邱に来た機会をとらえて、大統領警護責任者である旧知の金長興に事情を告げた。
金から報告を受けた大統領は、申長官と崔准将に調査を命じた。
だが、申長官は消極的であるばかりか、国防部からは崔が政権転覆をたくらんでいるという中傷がなされ、ことあるごとに調査の妨害がおこなわれた。その結果、調査は短期間で終了し、着服金額は二十七億ウォンであるという報告がされた。
崔の強硬な主張でひらかれた軍法会議では、金司令官は起訴却下、他の幹部も最高で懲役三年六ヵ月という軽い処断がくだされた。
申はあきらかに事態をもみ消そうとしていた。
申性模長官によって事件のもみ消しがはかられているとき、居昌事件がおこった。
軍隊が民間人を虐殺したという不祥事であり、防衛隊事件よりもむしろこちらをもみ消す必要にせまられた。居昌事件から国民の耳目をそらせるため防衛隊事件を大きくとり上げ断罪するのである。
さらには、乞食同然の国民防衛隊員が各地に徘徊し、もはや隠しとおせることができなくなったこともあった。
国会で調査委員会が結成され、十五人の委員が真相解明のため動きはじめた。金司令官は委員の接待や買収をもくろんだが失敗した。
四月二十五日の国会本会議で中間報告がおこなわれ、防衛隊の実態が明るみに出た。その結果、三十日に提出された「国民防衛隊廃止法」が可決され、防衛隊は廃止、帰郷する隊員には旅費と米が支給されることとなった。
もっとも、それらですらほとんど横流しされたという。
これは メッセージ 1570 (toapanlang さん)への返信です.
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