竹島

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竹島渡海免許の性格

投稿者: hangetsujoh 投稿日時: 2005/05/08 15:59 投稿番号: [9347 / 18519]
   半月城です。

   RE:9303, VIVA_VIVA_21さん

>よって、鬱稜島渡航への朱印が朱印船貿易制度の一部をなすが如き論調はまったくの欺瞞、妄言、絵空事です。

   これは私の書き込みに対するコメントのようですが、これは相当な誤解ではないでしょうか。
   私の論点は、斉藤豊仙が『隠州視聴合記』で「村川氏、官より朱印を賜り、大舶を磯竹島へ致す」と記録したのは、村川家の大船を「朱印船」のごとく考えたためではないだろうかという点にあります。
   竹島(鬱陵島)への渡海船が、朱印船貿易制度の朱印船だったかどうかを問題にしているのではありません。竹島渡海免許による船が朱印船でないことは、すでに下記のように記したとおりです。
        +++++++++++++++++++++
半月城通信<竹島(鬱陵島)渡海事業2>
http://www2s.biglobe.ne.jp/~halfmoon/hm091.html

   これ(渡海免許)は朱印状ではなく奉書です。この違いは重要とみえて、鳥取藩が竹島渡海事業に関して幕府に提出した答弁書では、わざわざ渡海が御朱印ではなく御奉書であることを強調しました(注)。

  「右島江渡海付 御朱印は無御座候、松平新太郎 伯耆国領知の節、渡海の儀付 被成御奉書候」

   朱印状、奉書ともに「異国」へ渡航するに際し必要なことには変わりないのですが、竹島(鬱陵島)の場合、朱印状を発行できない事情がありました。内藤氏はこう記しました。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   幕府公認の外国貿易には朱印状が交付されていたのが、当時の通例である・・・
   もし竹島渡海について朱印状を発給するとすれば、朱印状の書式に即して、「自日本 到朝鮮国 舟也」と記すことになるであろう。しかしそれでは、竹島を朝鮮領と認めることになるし、朝鮮国へは対馬を経由して釜山にしか行けないことになっているので、竹島行きを朝鮮側が承認するはずもない。したがって、竹島渡海についての朱印状は発給できなかったのである。
   もともと異国への渡海を許可する朱印状は、渡航先は明記されているが、宛先も渡航期限も示されないのが通例で、渡航が終わるごとに返却する一回限りのものであった。
   これに対して奉書船制度における奉書とは異国への渡海許可を記した老中文書で海外に携行したものとされている。ただし宛先は海外に行く本人であって、竹島渡海免許のように鳥取藩主に宛てたのは異例としなければならない(注1)。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

   奉書も1回かぎりで、渡海ごとに申請する必要があったのですが、竹島の場合、最初の奉書の写しだけしか発見されていません。2回目以降の奉書は存在しなかったようです。
   それに代わる名分が、1626年にはじまる大谷・村川両人の「公儀御目見」だったようです。これは村川が旧知の阿部四郎五郎の仲介により寺社奉行へ申し入れたものであり、この「お目見え」により、実質的に竹島渡海を引き続き公儀公認とすることに成功したようでした。
         ++++++++++++++++++++

   なお、奉書船制度についての追加説明ですが、池内敏氏は奉書船と竹島(鬱陵島)渡海免許との違いをこうつけ加えました。
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   奉書船制度の奉書とは、朱印船が出航のつど、老中から長崎奉行に宛てた奉書を必要とするというものであったから、宛先は「竹島渡海免許」にあるようなものとはならない(注2)。
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   いずれにしても、竹島(鬱陵島)渡海免許は、従来の幕府の慣行にない異例ずくめの免許だったようです。

(注1)内藤正中『竹島(鬱陵島)をめぐる日朝関係史』多賀出版,2000, P53
(注2)池内敏「竹島渡海と鳥取藩」『鳥取地域史研究』第1号,1999,P33

(半月城通信)http://www.han.org/a/half-moon/
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