竹島

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下條正男氏への批判、鬱陵島を見る1

投稿者: hangetsujoh 投稿日時: 2005/04/03 19:15 投稿番号: [8316 / 18519]
   半月城です。

   tinopureさん、Re:7928
>「歴々可見」なのは、朝鮮半島から鬱稜島をみたのであって、鬱稜島から竹島を望んだものではない。

   ここまではまったく問題ありません。しかし、下條氏の本は誤りが多いので要注意です。そうした誤りはこれまで幾度となく指摘してきたのですが、この機会に、さらに下條正男氏の誤りを指摘したいと思います。同氏は近著『竹島は日韓どちらのものか』でこう記しました。

  <同じ『東国輿地勝覧』の「見える」が、約三百年前は朝鮮半島から鬱陵島が見えると読まれ、現代では鬱陵島から竹島が見えると解釈されているのである(P162)>

   この文章の前半は問題ありません。竹島(鬱陵島)の帰属をめぐって朝鮮政府と対馬藩が交渉した「竹島一件」で、双方は『東国輿地勝覧』の記事あるいは『芝峰類説』をもとに竹島(鬱陵島)を朝鮮領と合意しました。
   問題は文の後半です。三百年前と「同じ」『東国輿地勝覧』が「現代では鬱陵島から竹島が見えると解釈されている」などという事実はまったくありません。『東国輿地勝覧』にそのような記述がないので当然です(注1)。

   韓国政府が、鬱陵島から竹島=独島を「見える」根拠にしている文献は『東国輿地勝覧』ではなく『世宗実録』地理志(注2)です。韓国政府の公式見解(1954.9.25)はつぎのとおりです。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
   于山島と鬱陵島がふたつの別々の島であることを一々説明する必要はない。しかし、ふたたび誤解がないよう明確を期するために、ここに「世宗実録地理志」と「新増 東国輿地勝覧」における次の記事を引用するものである。

  「于山と武陵の二島が蔚珍縣の正東の海中に位置し、また二島の距離がそれほど遠くないために天候が清明な時には、この二島がおたがいに望見することができる」(「世宗実録地理志」)
  「于山島と鬱陵島、この二島は蔚珍縣の正東の海中に位置し云々」(「新増東国輿地勝覧」)

   上記引用文のように、于山島と武陵島(鬱陵島)の二島は蔚珍縣の正東の海中に位置している別の島である。さらに二島はおたがいに離れているが、それほど遠くないために天気が清明な時はお互いに望見することができると添記されている。
   上記に説明した証拠で、この于山と鬱陵島の二島はけっして同一の島をさすのではなく、明確にふたつの分離された島であると認定せざるをえない(注3)。
        −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
(つづく)
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