国際司法裁判所への誤解
投稿者: hangetsujoh 投稿日時: 2004/12/12 13:11 投稿番号: [6387 / 18519]
半月城です。
Re:6333
>だから、日本政府は国際裁判所で白黒付けようと言うんでしょう。
ちょっと待ってください。現在、日本政府は竹島=独島問題を国際司法裁判所に提訴していると誤解している人が多いようですが、これは明らかな間違いです。
意外に思われるかもしれませんが、過去 50年間、「日本政府は国際裁判所で白黒付けよう」として動いたことは一度もありませんでした。ちなみに裁判に関して、外務省のホームページは下記のように書いています。
>(注2:1954年(昭和29年)9月、我が国は本件問題につき国際司法裁判所に提訴するこ
とを提案したが、韓国側は右提案を拒否。なお、日韓両国間では国交正常化の際に「紛
争の解決に関する交換公文」を締結。)
このように、国際司法裁判に関する話は 50年以上も昔の話です。当時、日本政府は国際司法裁判所で勝てるかもしれないと本気で思いこんでいたようです。それというのも、韓国政府側に反論に必要な日本の史料がほとんどなかったので弱かったのと、竹島=独島をめぐる多くの真実がまだ公になっていない段階だったので、日本政府はよほど自信があったようです。
しかし、もし現段階で国際司法裁判で審議されるとなると、一番困るのは日本の外務省ではないでしょうか。それは外務省の情報隠しが満天下にさらされるためです。
たとえば、明治政府が竹島=独島を朝鮮との関係で放棄した事実です(注1)。あるいは「松島(竹島=独島)渡海免許」が存在しないという事実です(注2)。これらは、国立国会図書館の塚本孝氏のように、竹島=独島を日本領と考える日本の学者すら認めている事実です(注3)。
また、外務省が日本領の有力な根拠としてきた『隠州視聴合紀』は、実は逆に不利な材料になってしまい(注4)、「固有領土」の主張が根底から危うくなりました。それに追い打ちをかけるように、1905年の領土編入でも日本政府は竹島=独島を「無主地」と断定して「領土編入」したのであり、決して「固有領土」とは考えてはいなかったことも明らかになりました(注5)。
さらに元禄期の「竹島一件」の時、江戸幕府は松島(竹島=独島)の存在すら知らなかった事実も今では明らかになっています(注6)。こうした経緯からして、どうみても裁判で日本に勝ち目は薄いとみられます。そのためか、最近の竹島=独島が関係する日韓交渉、たとえば海洋法条約関連などで国際司法裁判所の件はおくびにも話題になりませんでした。
今や、情報隠しやウソまみれの外務省にとって、裁判は最も避けたい解決手段ではないでしょうか。もし、外務省に自信があるのなら、北方領土問題のようにしっかりした冊子ないしは資料集をつくっているはずと思われますが、現状はごく簡単なホームページのみでお茶をにごしているようです。
将来、もし外務省の本格的な資料集が出たら、そこで明治政府の竹島=独島放棄をどう記述するのか、その時を私は楽しみにしています。
(注1)半月城通信<明治時代における松島、竹島放棄>
http://www.han.org/a/half-moon/hm095.html#No.6982
(注2)半月城通信<「松島(竹島=独島)渡海免許」>
http://www.han.org/a/half-moon/hm106.html#No.778
(注3)半月城通信<「竹島日本領派」の松島(竹島=独島)放棄への対応>
http://www.han.org/a/half-moon/hm093.html#No.672
(注4)半月城通信<下條正男氏への批判、『隠州視聴合紀』>
http://www.han.org/a/half-moon/hm105.html#No.768
(注5)半月城通信<竹島=独島の領土編入>
http://www.han.org/a/half-moon/hm095.html#No.6985
(注6)半月城通信<竹島=独島と鳥取藩池田家文書>
http://www.han.org/a/half-moon/hm092.html#No.667
Re:6333
>だから、日本政府は国際裁判所で白黒付けようと言うんでしょう。
ちょっと待ってください。現在、日本政府は竹島=独島問題を国際司法裁判所に提訴していると誤解している人が多いようですが、これは明らかな間違いです。
意外に思われるかもしれませんが、過去 50年間、「日本政府は国際裁判所で白黒付けよう」として動いたことは一度もありませんでした。ちなみに裁判に関して、外務省のホームページは下記のように書いています。
>(注2:1954年(昭和29年)9月、我が国は本件問題につき国際司法裁判所に提訴するこ
とを提案したが、韓国側は右提案を拒否。なお、日韓両国間では国交正常化の際に「紛
争の解決に関する交換公文」を締結。)
このように、国際司法裁判に関する話は 50年以上も昔の話です。当時、日本政府は国際司法裁判所で勝てるかもしれないと本気で思いこんでいたようです。それというのも、韓国政府側に反論に必要な日本の史料がほとんどなかったので弱かったのと、竹島=独島をめぐる多くの真実がまだ公になっていない段階だったので、日本政府はよほど自信があったようです。
しかし、もし現段階で国際司法裁判で審議されるとなると、一番困るのは日本の外務省ではないでしょうか。それは外務省の情報隠しが満天下にさらされるためです。
たとえば、明治政府が竹島=独島を朝鮮との関係で放棄した事実です(注1)。あるいは「松島(竹島=独島)渡海免許」が存在しないという事実です(注2)。これらは、国立国会図書館の塚本孝氏のように、竹島=独島を日本領と考える日本の学者すら認めている事実です(注3)。
また、外務省が日本領の有力な根拠としてきた『隠州視聴合紀』は、実は逆に不利な材料になってしまい(注4)、「固有領土」の主張が根底から危うくなりました。それに追い打ちをかけるように、1905年の領土編入でも日本政府は竹島=独島を「無主地」と断定して「領土編入」したのであり、決して「固有領土」とは考えてはいなかったことも明らかになりました(注5)。
さらに元禄期の「竹島一件」の時、江戸幕府は松島(竹島=独島)の存在すら知らなかった事実も今では明らかになっています(注6)。こうした経緯からして、どうみても裁判で日本に勝ち目は薄いとみられます。そのためか、最近の竹島=独島が関係する日韓交渉、たとえば海洋法条約関連などで国際司法裁判所の件はおくびにも話題になりませんでした。
今や、情報隠しやウソまみれの外務省にとって、裁判は最も避けたい解決手段ではないでしょうか。もし、外務省に自信があるのなら、北方領土問題のようにしっかりした冊子ないしは資料集をつくっているはずと思われますが、現状はごく簡単なホームページのみでお茶をにごしているようです。
将来、もし外務省の本格的な資料集が出たら、そこで明治政府の竹島=独島放棄をどう記述するのか、その時を私は楽しみにしています。
(注1)半月城通信<明治時代における松島、竹島放棄>
http://www.han.org/a/half-moon/hm095.html#No.6982
(注2)半月城通信<「松島(竹島=独島)渡海免許」>
http://www.han.org/a/half-moon/hm106.html#No.778
(注3)半月城通信<「竹島日本領派」の松島(竹島=独島)放棄への対応>
http://www.han.org/a/half-moon/hm093.html#No.672
(注4)半月城通信<下條正男氏への批判、『隠州視聴合紀』>
http://www.han.org/a/half-moon/hm105.html#No.768
(注5)半月城通信<竹島=独島の領土編入>
http://www.han.org/a/half-moon/hm095.html#No.6985
(注6)半月城通信<竹島=独島と鳥取藩池田家文書>
http://www.han.org/a/half-moon/hm092.html#No.667
これは メッセージ 6333 (inishieni さん)への返信です.
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