懸念に及びません「隠岐國竹嶋」考
投稿者: allarefriends2000 投稿日時: 2005/08/04 22:22 投稿番号: [10287 / 18519]
kaebulさん
>「本朝地志略」○○国の項に配されておれば、その国に属するのだ、などという「超短絡的」な発想をしているのではないかと畏れていましたが、どうもそのようですね。
ハイ、「超短絡的」な発想で、何故、林羅山は竹島を「本朝地理志略」隠岐國条に書いたかを全文を挙げて検討します。「隠岐國 産鰒魚味美 承久兵革之時平義時遷後鳥羽帝於此元弘騒動之時平高時遷後醍醐帝於此 隠岐海上有竹嶋多竹多鰒(アハビと振り仮名)味甚美海獣曰葦鹿(アシカと振り仮名)」
竹島(鬱陵島)はもともと朝鮮領でした。それを日本国の隠岐国の項に配したのは、管見では「本朝地理志略」が初出です。それにもかかわらず、「本朝地理志略」の竹嶋記事は隠岐國条の三分の一を占め、主題である本来の隠岐國の記事に比べ全くアンバランスです。産物にしても、隠岐は「味美」ですが、竹嶋の鰒は「味甚美」です。「隠岐の海の向こうに竹島がある」からただ単に書いただけとは思えません。竹嶋を「本朝地理志略」隠岐國条に是非とも書きたかったという意欲を感じます。
「本朝地理志略」の竹嶋記事は産物に詳しく、竹島渡海事業との関連が読み取れます。羅山は、「竹島渡海免許」の発給に尽力した阿部正之の求めに応じて「本朝武将小伝」を書いていますから(堀勇雄:林羅山, 1964, 吉川弘文館)、その関係で竹島を知悉していたでしょう。偶々、朝鮮国信使から日本国地誌を所望されたので、竹島が過去に朝鮮領だったのを承知の上で、羅山は竹島渡海事業の事跡を記し、空島政策を執る朝鮮の反応を見たのかもしれません。
「本朝地理志略」はその名の通り日本国の地理志ですから、ここに書いてあるのは日本のことだけです。日本以外のことも、kaebulさんが掲げられた蝦夷島「蓋與匈奴相接云」や對馬島「朝鮮接待之地」などありますが、あくまでも日本の立場から見て書いています。もし羅山が竹島は朝鮮国に属する或いは無主の無人島とみたならば、日本国地理志には載せないでしょう。そこで私は、竹島を「本朝地理志略」隠岐國条に載せたことから、羅山は竹島を日本領とし隠岐国に所属させたという「超短絡的」な発想をしました。なお、これは羅山の私的見解に過ぎないことを付記します。
史料は「超短絡的」な発想をして楽しみたいと思っています。有難うございました。
>「本朝地志略」○○国の項に配されておれば、その国に属するのだ、などという「超短絡的」な発想をしているのではないかと畏れていましたが、どうもそのようですね。
ハイ、「超短絡的」な発想で、何故、林羅山は竹島を「本朝地理志略」隠岐國条に書いたかを全文を挙げて検討します。「隠岐國 産鰒魚味美 承久兵革之時平義時遷後鳥羽帝於此元弘騒動之時平高時遷後醍醐帝於此 隠岐海上有竹嶋多竹多鰒(アハビと振り仮名)味甚美海獣曰葦鹿(アシカと振り仮名)」
竹島(鬱陵島)はもともと朝鮮領でした。それを日本国の隠岐国の項に配したのは、管見では「本朝地理志略」が初出です。それにもかかわらず、「本朝地理志略」の竹嶋記事は隠岐國条の三分の一を占め、主題である本来の隠岐國の記事に比べ全くアンバランスです。産物にしても、隠岐は「味美」ですが、竹嶋の鰒は「味甚美」です。「隠岐の海の向こうに竹島がある」からただ単に書いただけとは思えません。竹嶋を「本朝地理志略」隠岐國条に是非とも書きたかったという意欲を感じます。
「本朝地理志略」の竹嶋記事は産物に詳しく、竹島渡海事業との関連が読み取れます。羅山は、「竹島渡海免許」の発給に尽力した阿部正之の求めに応じて「本朝武将小伝」を書いていますから(堀勇雄:林羅山, 1964, 吉川弘文館)、その関係で竹島を知悉していたでしょう。偶々、朝鮮国信使から日本国地誌を所望されたので、竹島が過去に朝鮮領だったのを承知の上で、羅山は竹島渡海事業の事跡を記し、空島政策を執る朝鮮の反応を見たのかもしれません。
「本朝地理志略」はその名の通り日本国の地理志ですから、ここに書いてあるのは日本のことだけです。日本以外のことも、kaebulさんが掲げられた蝦夷島「蓋與匈奴相接云」や對馬島「朝鮮接待之地」などありますが、あくまでも日本の立場から見て書いています。もし羅山が竹島は朝鮮国に属する或いは無主の無人島とみたならば、日本国地理志には載せないでしょう。そこで私は、竹島を「本朝地理志略」隠岐國条に載せたことから、羅山は竹島を日本領とし隠岐国に所属させたという「超短絡的」な発想をしました。なお、これは羅山の私的見解に過ぎないことを付記します。
史料は「超短絡的」な発想をして楽しみたいと思っています。有難うございました。
これは メッセージ 10209 (kaebul さん)への返信です.
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