>史料解釈はきちんと論理的に
投稿者: te2222000 投稿日時: 2005/07/28 08:11 投稿番号: [10223 / 18519]
kikousidayo さん
> 「此州」=「隠岐国」派は帰納的推理の好きな方々ともいえる。
そうでしょうか。
もしも「此州」という言葉で島を指す用例が見つかれば、「此州」=「竹島」と考える方も同様の議論をするのではないでしょうか。帰納的推論が、「此州」=「隠岐国」とする議論においてのみ目立つのは、単にそのような用例が見つかっていないというだけのことで、好き嫌いの問題ではないと思います。
実際のところ江戸時代の文献の中に、文章中に出てきた「○○島」と言う言葉を、その後「此州」で指し示すという例は有るのでしょうか。私の知識では有るとも無いとも判断できないので、詳しい方のご意見を伺いたく存じます。
特に、隠岐や対馬のように日本六十余州の一つとなっている島ではなく、普通の島についての用例を知りたいですね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ところで、そうは言っても、上の引用文に続く以下のご指摘はその通りだと思います。
> 帰納法の欠点は、全事例を網羅するか、それと同等の論理証明を
> しない限り、帰納した結論(帰結)は必ずしも確実な真理ではなく、
> ある程度の確率を持ったものに過ぎないのだからね。
私の小論『隠州視聴合紀における「州」の用法と「以此州為限矣」の解釈』 (#9648〜#9655) でも、隠州視聴合紀に出てくる「州」の用例を数えましたが、全部で 62例、もし国名の一部として使われる用例をまとめて 1例とみなすならばたったの6例、のサンプルしかありませんでした。ですから、それだけを理由に「以此州為限矣」の解釈を決め付けることはちょっと無理です。
しかし、6例とはいえ、サンプルの全てが「州」を「国」の意味で使っているということが、ある程度の確率で「以此州為限矣」の解釈に根拠を与えることも確かです。
私は、サンプル数の不十分な統計結果だけを根拠に結論を下すような馬鹿なことはしません。様々な観点から検討し、それらの結果を総合的に判断して結論を出すつもりです。
一つ一つの観点からは絶対的な結論が出なくても、ある程度の確からしさを持った結論が様々な観点の考察から得られて、それらが同じ結果を示しているのであれば、総合的に見て結論を下すことは可能です。
「州」の用例の統計は、そのような観点の一つと考えています。
ちなみに、上の小論では、州の用例の統計、島を指し示す表現、「州」の具体的用例についての個別の考察を踏まえて以下のように書きました (#9653)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
前章までの調査結果に基くと、国代記・地理の「此州」は隠州を指すと考えることが他の個所での用例と一致することになります。従って、それなりの理由がなければ、それ以外の解釈をすることは避けるべきだと私は考えます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
これは、「此州」が「この国」である可能性が高いとしながらも、それなりの理由があれば別の解釈もあり得るとしたもので、この時点では妥当な判断だと思いました。
なお、国代記の解釈に関する私の意見については、近いうちに総まとめの記事を投稿する予定です。そこで私の解釈の主な根拠を挙げますが、その中には「州」の用例の統計結果を含めないつもりです。
「此州」が竹島を指さないことについては、サンプル数の限られた統計結果を示すよりも蛸木浦の節の具体的な用例一つを示す方が遥かに説得力があり、また十分だと思うからです。
また、#10212 の残りの部分で kikousidayo さんは、竹島を韓国領とする韓国人の強引な論理について苦言を呈していらっしゃいます。
そちらについては私は不勉強ゆえコメントを控えますが、此州が隠州を指すという主張と現在の竹島が韓国領であるという主張は別のものであるということだけ、指摘しておきます。
> 「此州」=「隠岐国」派は帰納的推理の好きな方々ともいえる。
そうでしょうか。
もしも「此州」という言葉で島を指す用例が見つかれば、「此州」=「竹島」と考える方も同様の議論をするのではないでしょうか。帰納的推論が、「此州」=「隠岐国」とする議論においてのみ目立つのは、単にそのような用例が見つかっていないというだけのことで、好き嫌いの問題ではないと思います。
実際のところ江戸時代の文献の中に、文章中に出てきた「○○島」と言う言葉を、その後「此州」で指し示すという例は有るのでしょうか。私の知識では有るとも無いとも判断できないので、詳しい方のご意見を伺いたく存じます。
特に、隠岐や対馬のように日本六十余州の一つとなっている島ではなく、普通の島についての用例を知りたいですね。
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ところで、そうは言っても、上の引用文に続く以下のご指摘はその通りだと思います。
> 帰納法の欠点は、全事例を網羅するか、それと同等の論理証明を
> しない限り、帰納した結論(帰結)は必ずしも確実な真理ではなく、
> ある程度の確率を持ったものに過ぎないのだからね。
私の小論『隠州視聴合紀における「州」の用法と「以此州為限矣」の解釈』 (#9648〜#9655) でも、隠州視聴合紀に出てくる「州」の用例を数えましたが、全部で 62例、もし国名の一部として使われる用例をまとめて 1例とみなすならばたったの6例、のサンプルしかありませんでした。ですから、それだけを理由に「以此州為限矣」の解釈を決め付けることはちょっと無理です。
しかし、6例とはいえ、サンプルの全てが「州」を「国」の意味で使っているということが、ある程度の確率で「以此州為限矣」の解釈に根拠を与えることも確かです。
私は、サンプル数の不十分な統計結果だけを根拠に結論を下すような馬鹿なことはしません。様々な観点から検討し、それらの結果を総合的に判断して結論を出すつもりです。
一つ一つの観点からは絶対的な結論が出なくても、ある程度の確からしさを持った結論が様々な観点の考察から得られて、それらが同じ結果を示しているのであれば、総合的に見て結論を下すことは可能です。
「州」の用例の統計は、そのような観点の一つと考えています。
ちなみに、上の小論では、州の用例の統計、島を指し示す表現、「州」の具体的用例についての個別の考察を踏まえて以下のように書きました (#9653)
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前章までの調査結果に基くと、国代記・地理の「此州」は隠州を指すと考えることが他の個所での用例と一致することになります。従って、それなりの理由がなければ、それ以外の解釈をすることは避けるべきだと私は考えます。
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これは、「此州」が「この国」である可能性が高いとしながらも、それなりの理由があれば別の解釈もあり得るとしたもので、この時点では妥当な判断だと思いました。
なお、国代記の解釈に関する私の意見については、近いうちに総まとめの記事を投稿する予定です。そこで私の解釈の主な根拠を挙げますが、その中には「州」の用例の統計結果を含めないつもりです。
「此州」が竹島を指さないことについては、サンプル数の限られた統計結果を示すよりも蛸木浦の節の具体的な用例一つを示す方が遥かに説得力があり、また十分だと思うからです。
また、#10212 の残りの部分で kikousidayo さんは、竹島を韓国領とする韓国人の強引な論理について苦言を呈していらっしゃいます。
そちらについては私は不勉強ゆえコメントを控えますが、此州が隠州を指すという主張と現在の竹島が韓国領であるという主張は別のものであるということだけ、指摘しておきます。
これは メッセージ 10212 (kikousidayo さん)への返信です.
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