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戸田郁子繋がり

投稿者: jgeilsbandfreek 投稿日時: 2006/12/01 08:04 投稿番号: [4708 / 7270]
中国朝鮮族   戸田郁子

この文は2002アルン展で、筆者の夫であられる柳銀珪氏の写真展
「チョソンジョッ   イヤギ」開催にあわせて寄せられた文である。

  人口13億を目前にした中国には、約200万人の朝鮮族がいる。中国で55を数える少数民族のうちの一つだが、朝鮮族には他の民族とは明らかに異なる特性がある。古来からの土着民族ではなく、近代以降になって移住定着したという点だ。そして彼らの移住の歴史には、日本が深く関わっている。
  朝鮮半島からの人々の移動は17世紀末ごろから初まり、19世紀末になって本格化した。清朝は初め、朝鮮との国境地帯は清王朝発祥の地であると入植を厳禁していたが、飢饉に苦しむ朝鮮の貧農たちの越境が絶えないことから、やがて封禁令を解き、荒れ地を開墾して水稲耕作を営む朝鮮移民を積極的に受け入れるようになった。
  日韓併合、三・一独立運動、満洲事変、太平洋戦争といった時代の潮流の中で、満洲への朝鮮人移民は急増していく。満洲国が建国した1932年に67万人余りだった在満朝鮮人の人口は、日本の敗戦時には200万人を越える。
  満洲国時代の朝鮮人移民は、生活基盤を失った最下層の農民や、朝鮮総督府の甘言に乗せられた開拓団員などの農業移民にとどまらず、日本人の経営する企業や工場、学校などに職を求めた者、鉱山や炭坑などの労役に駆り出された者、日本の朝鮮支配に対抗して祖国を離れた者など、様々だった。彼らは「皇国臣民」であると同時に満洲国国民として国防の任務を負わされ、保護という名目で居住地を強制的に移転させられ、徴用・徴兵で動員された。日本の敗戦直前に徴兵され、南方戦線やソ満国境で日本軍兵士として命を落とした者のもいる。「五族協和」を謳った日本は在満朝鮮人を二等国民とし、三等国民である漢族らと食糧の配給や労賃などに差を付けて民族紛争を起こさせ、それを日本の侵略政策に巧みに反映した。
  216万人を数えた在満朝鮮人のうち、祖国解放直後に帰国した者は約100万人。残りは中国にとどまった。俗に「金持ちや親日派は大慌てで南に逃げ帰った」とも言われるが、「朝鮮人は日本の走狗」と恨まれて、中国人に惨殺されたケースも少なくなかったと聞く。
  あるいは日本兵捕虜としてシベリアに抑留され、日本の捕虜が帰国して一年以上たってからようやく北朝鮮に送還され、豆満江をわたって家族の待つ中国に戻ってきたという者もいる。文化大革命の時にはそれが原因で、「ソ連特務」「朝鮮特務」「日本特務」いう三重のスパイ容疑をかけられ、「もう一度死ぬ目に遭った」という。
  日本敗戦後も共産党と国民党との内戦(1945〜49!1年)、朝鮮戦争(1950〜53年)、さらに文化大革命(!lex1001966〜76年)と苦難の時代は続き、人口移動は絶え間なく行われた。それは「川一つ越えれば、向こうは祖国」という辺境の地に住む彼らの、生き延びるための方策でもあった。最近では1993年の中国と韓国との国交樹立によって、経済的な豊かさを求めて韓国に渡る朝鮮族も急増しており、現在30万人近くの朝鮮族が韓国内に住んでいると言われている。
  中国共産党の少数民族政策により、1952年には延辺朝鮮族自治州が成立し、吉林、遼寧、黒龍江の東北三省に多くの朝鮮族自治県、自治鎮がある。
  朝鮮族は数ある中国の少数民族の中でも、最も教育水準が高いことで知られている。子弟に教育を授けることは、古くからの朝鮮の伝統だ。また延辺朝鮮族自治州はもちろん、東北三省の省都には朝鮮族の小中学校、放送局、新聞社などがあり、朝鮮語による教育や出版、放送などが行われており民族言語の普及率は他の少数民族の追随を許さない。歌や踊りなどの民族芸能に優れた才能を持つことも、中国ではよく知られている。
  朝鮮族の集中する地域では、伝統的な習俗や民族教育が守り続けられてきたが、一方で都市に住む若い朝鮮族は朝鮮語や朝鮮の生活習慣も知らず、漢族との結婚が増えているのも事実だ。また辺地に点在する朝鮮族の村からは人口の流出が著しく、すでに多くの村で朝鮮族小学校が閉鎖され、朝鮮族自治区が消滅しようとしている。中国朝鮮族は再び、大きな転換期にある。

戸田郁子(とだいくこ):韓国滞在歴15年。著書にソウルでの留学生活を書いた『ふだん着のソウル案内』(晶文社)、柳銀珪との結婚の顛末を書いた『ソウルは今日も快晴』(講談社文庫)、韓国漫画の訳書に『弓』(晶文社)、『李さんちの物語』(講談社)などがある。現在は家族で吉林省延吉市に在住。


今は支那在住ですか・・・
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