団地の八百屋
投稿者: for_someone_exactly_like_you 投稿日時: 2012/10/22 10:50 投稿番号: [2816 / 2941]
グンポサンボン(軍哺山本)のダーサンアパート(茶山アパート)という団地で、ぼくが住んでいた棟は庭のすぐ前が里山だった。
4年住んでいて途中大家の都合で引っ越さなければならなくなったが、前の里山が気にいっていたので同じ棟に空き部屋を探して引っ越した。
休日にはよく里山に登って尾根伝いに散歩した。
団地の中に小さな八百屋があって、少し妖艶な感じがしないでもない奥さんと小柄で無口なご主人でやっていた。
5〜6坪くらいの店は、店の前の方が八百屋でこちらは奥さんの担当だった。
店の奥に仕切りがあって肉のスライサーが置いてあって、こちらはご主人の担当であった。
ぼくは日常のちょっとした野菜はこの店で買う事が多くてほとんど毎日のように通っていた。
野菜を何種類か買うと奥さんから「今日は○○?」と韓国食のレシピを指摘される事があったが、実はぼくは全く別のものを作っていたので、こういう時は曖昧に返事していた。
こんな日々が2年くらい続いたある日、1週間ほど店が閉まっているという事があった。
何か親族に関係した問題があって夫婦で故郷に帰っていたらしい。
故郷は京畿道の田舎だったが正確な場所は知らない。
そんなことがあってしばらくした頃、ある日突然店が代替わりした。
昨日行って、今日も行ったら、昨日の主人夫婦がいなくなって今日は別の主人夫婦に替わっていた。
八百屋は陳列台に野菜を置いてあるだけだし、肉のスライサーも取り外しはそれほど大変ではないのだろう。
このような変わり身の早さは韓国では通常だから別に驚かないが、2年間通って世間話もしたのだから、店を止めることをちょっと教えてくれたらよかったのにと思った。
韓国での人間関係の濃密さの順序は家族親族、友人学友、その他であって、日本の人間関係と比べると、家族親族、友人学友との関係は極めて濃厚で、その反面、その他との人間関係は希薄である。
そういうことは分かっていても、前の日にその店に行った時に店を止めると一言も言ってくれなかった事に対して、ちょっとした寂しさのようなものを感じたのであった。
これは メッセージ 1 (お花畑ふぉー さん)への返信です.
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