つづき
投稿者: bosintang 投稿日時: 2001/04/13 23:48 投稿番号: [97 / 3669]
「日本に、「やむにやまれぬ戦争」との見方が依然として根強い原因の一つに、戦後日本が「国のために戦った(死んだ)」人びととその家族の心のひだと侵略戦争の現実とを結ぶ回路を見いだせずにきたことがあげられる。
この問題を韓国人に引きつけていえば、ベトナム戦争(まぎれもなく侵略戦争だった)に参加した韓国軍の兵士や戦死者の遺族は、ある戦争をなかなか侵略戦争とは認識できにくいのではないか。また侵略戦争と認識した場合でも、戦場での自分の苛酷な生活、あるいは肉親を失った悲しみをどう意味づけていいのか、答えに窮するのではないか。それと同じ問題を、日本社会全体が抱え込んできたといってよい」
「ベトナム戦争を侵略戦争と認識しがたい韓国人と、「やむにやまれぬ戦争」論の日本人とは重なりあうし、かつて私が歴史教科書の改善をめぐって議論を交わした韓国の歴史家の多くと、最近私が日本で議論を交わしている「やむにやまれぬ戦争」派の知識人たちとは、自国中心主義・自民族至上主義という点で同質の歴史観を抱いている。どちらにとっても、「国家の栄光・民族の正気」の物語こそが歴史なのだ」
そして、
「あくまで「実事求是」の精神を失わず、双方の「偏狭なナショナリズム」を批判しつつ(自国のそれを克服するのが先決だが)、自国で自己批判の精神を広げ、しかも「過度の謙虚さ」つまりは「卑屈さ」に陥らないようにブレーキをかけたいというのが、私の実力不相応な望みなのである」
との意見表明には、私も共感します。
「日韓合同歴史教科書研究会」が92年に一段落し、その成果を教科書執筆者、編集者、文部省にフィードバックしたことも一因となって、92年以降の検定では、近代日本のアジア侵略関連の記述は事実上フリーパスになりました。それが、一部に「自虐史観」との批判を招き、とくに97年の検定で中学の全歴史教科書に慰安婦記述が載ったことが引き金となって、「つくる会」が活動を開始しました。
結局、この研究会が、今日の教科書問題を招いた遠因といえるかもしれません。
これは メッセージ 96 (bosintang さん)への返信です.
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