「日中戦争見聞記」
投稿者: tuka_chan 投稿日時: 2003/08/27 04:16 投稿番号: [1507 / 3669]
投稿ついでに最近読んだ本を紹介します。
「日中戦争見聞記 1939年のアジア」(コリン・ロス著 講談社学術文庫)
著者はオーストリア人ジャーナリストで、1938年のドイツ・オーストリア合併によって「ドイツ人」となり、同盟国ドイツ人として日中戦争中の1939年に日本、朝鮮、満州、モンゴル、中国(日本占領地)、重慶を旅行した見聞記です。
著者は同盟国ということもあり、基本的には親日家(親中国家でもある模様)であり、1924年にもアジアを旅行しているためか、基本的な歴史も理解しています。その上で1939年の東アジアをヨーロッパ人の目で見た、なかなか興味深い本です。
ロス氏はメルセデスを日本に持ち込んで案内人も付けずに日本国内を自動車旅行しています。案内人の付かない旅行なんて現在でも実現していない国(社会主義国等)も多いのに、(同盟国のツテを利用したにせよ)戦前の日本がこれを許可したというのには少々驚きました。
日中戦争中の日本というと、なにやら暗いイメージがありますが、
「日本人はすぐれた兵士である。そして好戦的民族であることにより近代戦においても危険な敵となる。そうはいうものの、こうした好戦的精神は日本の国民性のごく一部を占めるに過ぎず、おそらくその中のもっとも目立つ点でもない。きびしい戦時下に、重大な事物の成否が賭けられている戦争の最中に、花見をたのしむため、兵士たちが中隊ごとに引率され公園を散歩していることなど、西欧的概念をもってしてはただちには理解できない。とりわけアメリカ合衆国でしきりに宣伝されているような、残忍非道な戦士としての日本人の観念にはまったくそぐわないであろう。」
という辺りは、従来のイメージとは少し違う戦前の日本があります。
朝鮮ついても記述があります。ロス氏の感想としては日本の植民地統治は成功と見ている様です。
「・・・かつてソウルは、低い家々の屋根の上にそびえ立つ旧王宮を唯一の例外として、うす汚い巨大な村といた感じであった。今日でも依然として、多少古い路地も残っているが、この都市は今や広い街路を縦横にめぐらした近代的大都市となった。
日本人は建築物が民衆の心理に及ぼす影響についてすぐれた知識をもっている。今日では、かつてはいかにも雄大な感じを与えた傍らの旧王宮が、夏の園亭にしか見えないほど威圧的な朝鮮総督府が完成したばかりでなく、他の一連の印象深い建物が立ち並んでいる。」
「日本人は朝鮮人の生活水準を向上させ、これによりかれらの歓心を得るためのあらゆることを行った。日本人が多くを成し遂げたことは認めなくてはなるまい。ソウルは「京城」となり、昔のおもかげをとどめていない。市街地をめぐる城壁の大部分は除去され、城門は取り払われ、新しく、大きく、美しく、そして近代的な市街地ができあがった。」
ロス氏は親日家であり、おそらくドイツ人に読ませるための内容だと思うので、全てが真実かどうか分かりませんが、タイトル(日中戦争見聞記)とは裏腹に、重慶以外では戦争の面影があまり無い、意外な一面を知ることができる内容でした。
「日中戦争見聞記 1939年のアジア」(コリン・ロス著 講談社学術文庫)
著者はオーストリア人ジャーナリストで、1938年のドイツ・オーストリア合併によって「ドイツ人」となり、同盟国ドイツ人として日中戦争中の1939年に日本、朝鮮、満州、モンゴル、中国(日本占領地)、重慶を旅行した見聞記です。
著者は同盟国ということもあり、基本的には親日家(親中国家でもある模様)であり、1924年にもアジアを旅行しているためか、基本的な歴史も理解しています。その上で1939年の東アジアをヨーロッパ人の目で見た、なかなか興味深い本です。
ロス氏はメルセデスを日本に持ち込んで案内人も付けずに日本国内を自動車旅行しています。案内人の付かない旅行なんて現在でも実現していない国(社会主義国等)も多いのに、(同盟国のツテを利用したにせよ)戦前の日本がこれを許可したというのには少々驚きました。
日中戦争中の日本というと、なにやら暗いイメージがありますが、
「日本人はすぐれた兵士である。そして好戦的民族であることにより近代戦においても危険な敵となる。そうはいうものの、こうした好戦的精神は日本の国民性のごく一部を占めるに過ぎず、おそらくその中のもっとも目立つ点でもない。きびしい戦時下に、重大な事物の成否が賭けられている戦争の最中に、花見をたのしむため、兵士たちが中隊ごとに引率され公園を散歩していることなど、西欧的概念をもってしてはただちには理解できない。とりわけアメリカ合衆国でしきりに宣伝されているような、残忍非道な戦士としての日本人の観念にはまったくそぐわないであろう。」
という辺りは、従来のイメージとは少し違う戦前の日本があります。
朝鮮ついても記述があります。ロス氏の感想としては日本の植民地統治は成功と見ている様です。
「・・・かつてソウルは、低い家々の屋根の上にそびえ立つ旧王宮を唯一の例外として、うす汚い巨大な村といた感じであった。今日でも依然として、多少古い路地も残っているが、この都市は今や広い街路を縦横にめぐらした近代的大都市となった。
日本人は建築物が民衆の心理に及ぼす影響についてすぐれた知識をもっている。今日では、かつてはいかにも雄大な感じを与えた傍らの旧王宮が、夏の園亭にしか見えないほど威圧的な朝鮮総督府が完成したばかりでなく、他の一連の印象深い建物が立ち並んでいる。」
「日本人は朝鮮人の生活水準を向上させ、これによりかれらの歓心を得るためのあらゆることを行った。日本人が多くを成し遂げたことは認めなくてはなるまい。ソウルは「京城」となり、昔のおもかげをとどめていない。市街地をめぐる城壁の大部分は除去され、城門は取り払われ、新しく、大きく、美しく、そして近代的な市街地ができあがった。」
ロス氏は親日家であり、おそらくドイツ人に読ませるための内容だと思うので、全てが真実かどうか分かりませんが、タイトル(日中戦争見聞記)とは裏腹に、重慶以外では戦争の面影があまり無い、意外な一面を知ることができる内容でした。
これは メッセージ 1 (violla_21 さん)への返信です.
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