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韓国語版に発刊に寄せて

投稿者: bosintang 投稿日時: 2003/02/12 12:00 投稿番号: [1332 / 3669]
  この本の完成までの詳しい経緯は省き,この本が,日本人読者を対象に韓国の「妓生」の存在を大まかに紹介する目的で書かれたということを,もう一度確認しておきたい。
  数年前,アメリカの書店で,英語で書かれた「ゲイシャ」という本を見つけ,買ったことがある。アメリカの女性社会学者が日本の「ゲイシャ」を調査,研究し,その歴史,社会生活,さらに実際の芸者が生活するところに体験入門したことを,社会学的な学術書として出版した本だった。
  そのとき私は,芸者の本場である日本においてさえ「芸者」についてこのように詳細に研究した本がないということに,日本人として多少の恥ずかしさと腹立ちをおぼえた(これはいささか国粋主義的,感情的な反応だったと,今になって思っているが)。
  本書を手に取った韓国人の読者も,やはりそのときの私のような恥ずかしさと軽い腹立ちを感じるかもしれない。
  さほど名誉と思えない自分の国の「歴史・文化」が,外国人によって書かれたという二律背反的なつらさ,そして当然なことだが,そこには,いくら注意しても残るほかない無知,誤解,曲解による「誤り」が,著者である私が感じているより以上に多く存在しているだろうからだ。
  本文でも述べたように,私が「妓生」の歴史を調べてみたところ,参考になる先行文献は李能和の『朝鮮解語花史』という本しかなかった。それも漢文調の文章で,読むだけでも難しく,正確に理解できているか,今も自信がない。無知や誤解については,読者の是正を望みたい。
  「文化誌」「文化史」または「社会史」として「妓生」の存在が研究され,書かれるべきだと思うが,現在まで韓国の学問世界では,どうしても時期尚早のようだ。
  日本人の読者のために,特にその中でも日本の植民地文化研究の一端として「妓生」が書かれるべきではないか。それを私自身がしてみようと考えたのは,はや5,6年前のことであり,どこまでも「本場」韓国における「妓生研究」の補助的な意味合いだった。
  幸い,絵はがき,写真帳などの視覚資料も少ないながら手に入ったため,それを紹介するのも,今後の研究の糸口,または刺激になると思ったのだ。
  妓生をテーマにすること自体,多少不真面目に映るかもしれないが,私はただ,読んで面白い本であることを切に願うだけだ。
  最後に,柳在順氏をふくむ翻訳スタッフ,ソダム出版社のみなさんに感謝する。
  韓国で「物言う花」としての「妓生」の歴史的・文化的研究が進展することを願いつつ。

2002年4月20日   川村湊
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