Re: 映画「パッチギ!」とネットウヨク諸君
投稿者: parkavenuecanada 投稿日時: 2007/05/23 06:38 投稿番号: [96812 / 99628]
>『パッチギ』はその政治性故に受賞できたといえるのではないのか?
それは私にはわかりません。気になるようでしたら、ランキング発表時のキネマ旬報を調べ、各審査委員の選評を読んで下さい。たしか、全員(50人ぐらいいると思う)の選評が載ってるはずです。
映画賞に政治色(=時代色)があると私は書きました。しかし、これは、審査委員の政治色に沿うものがその作品の優劣を問わず高い評価を得る、という意味ではありません。古典的主題や物語の反復よりは、その時代が要請するテーマを描いたほうが受けがいい、ぐらいの意味です。
一例を挙げるなら、2004年カンヌ映画祭では、M・ムーアの『華氏911』がパルムドール(=最高賞)を受賞しています。この『911』とは、WTC崩壊の日を指すわけで、ブッシュ政権と石油産業の癒着を抉り出し、強烈な反ブッシュ主義に貫かれたこの映画は、映画人など文化人の間ではとくに反ブッシュの気運が強かった当時の世界を背景に、深刻な“文明の衝突”事態もタイムリーで、その意味では、きわめて同時代的政治的映画なのです。
もちろん、この映画が最高賞に値しない、わけではありません。ですが、この映画がブッシュ政権後、つまりそれが歴史として語られる時代に制作されたなら、果たして最高賞は与えられたでしょうか?
個人的には、銃乱射事件を銃規制の立場から描いた『ボウリング・フォー・コロンバイン』のほうが優れた映画だと思います。
一応付言するなら、当時の審査委員長のタランティーノは、審査の政治性を明確に否定してはいます。
これは メッセージ 96790 (hidarino5 さん)への返信です.
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