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救済計画が失敗に終わった星のケース(2)

投稿者: kiyama0586 投稿日時: 2010/10/05 09:21 投稿番号: [5494 / 10174]
2012年シナリオ…アミ小さな宇宙人Ⅱ「戻ってきたアミ」より


◆救済計画が失敗に終わった星のケース(1)   の続きです‥‥


  「ああ、〝センソ・メトロ(感覚計)〟で進歩度を測ったんだね……」
  「いやこの場合、その必要はない。このグループの人たちは文明の危機に背を向けてきたんだ。みんなで協力して直面している問題を解決するかわりに、そこから逃げ出すことを選んだんだ。ただ〝自分かちだけ〟の命の救済を求めた人たちは、今、その命を失う……別の人生の別のチャンスを待たなければならない……」
  映像はアミの解説とともに数々の無残なシーンを映し出していった。
  汚染された塵の雲に覆われ真っ黒になった世界。揺れのねさまらない中で死んでいくたくさんの人々。山のように高い大津波が海岸線を乗り越えてすべてのものを破壊していく様子。同時に何千もの円盤がほんの数百万の人だけを救出して、他の大多数の人たちを死の中に置き去りにしていくありさま……。
  ぼくたちには息が止まるほどの強いショョクを与えた。
  ビンカは泣いていた。
  「もうすべてがおしまいだとわかった時、山に引き龍って自然に囲まれた生活を求めた人たちをこのまま見捨てて行くなんて、あまりにもひどすぎると思うよ、アミ」
  「そうじゃないんだよ、ペドゥリート。彼らはまだ救いの道が残っている時に何もせずに逃げ出したんだ。彼らがもし何かをやっていたら、それだけでこの世界は自滅しないですんだかもしれないんだ。水がめの水があふれ出すには最後の一滴で充分なんだよ……」
  アミにそう説明されたけれども、かわいそうなあの人たちを置き去りにするのは、何か彼らに対する報復でもあるかのような気がした。
  「そうじゃないんだ。ただ〝よい種〟の選択をしているんだよ。よい人たちだけによって、戸を開け放したままでも安心して眠れるような、自分のものを兄弟と同じように他人が自由に使ってもいいような、安全な社会を作り出せるんだ。

  今見ているような逃げ出した人たちというのは、残念なことだけど〝よい種〟ではないんだ。もし、仮に新しい世界に住むチャンスを与えられたとしても、彼らは人々に奉仕したり協力したりする行動はとらないよ。本当に単純なことだけど、彼らには愛が不足しているんだ。実際に彼らは、そのエゴイズムによって逃げるという行為に走ってしまったんだよ。健康な生活とか心身の浄化とか精神の進歩とかいった名目にカモフラージュされたエゴイズムだ。ちょうど自分の健康が第一だと言って、感染するのを恐れ病院を逃げ出す医者のようなものだよ。もし、すべての医者がそうしたとしたら、かわいそうなのは病人たちの方だよ」
  アミの説明のおかげで、前よりもずっと状況が理解できるようになった。でも彼らの運命を考えただけで本当に胸のつまる思いだった。
  「こんなにたくさんの犠牲者を出さないで、平和な世界を手に入れる方法はないの?   アミ」
  「とてもいい質問だ!   ペドゥリート」
  「どうして?」
  「だって、それは可能だからさ。これから別の惑星の映像を見てみよう。ここに別の世界の記録がある」


◆たぶん、これから地球が経験するシナリオ(1)   に続きます‥‥


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