自然の恵み利用の持続可能な社会実現

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キーワードはエントロピー

投稿者: sustainabilitian 投稿日時: 2010/02/27 12:16 投稿番号: [13 / 67]
東大の総長だった化学工学の小宮山宏さんの言説を読むと、その辺がキーワードになることが分かります。

一般に自然界は、自然に任せてしまえばエントロピーが増大し、簡単に言えば混じり合ったものを分離することはできないため、エネルギーの利用価値は下がる一方ですが、エントロピー増大の方向に逆らう活動をするのが、ひとつは生物であり、もうひとつは核反応になると思いますから、その太陽と生物の力を適切に利用することが、自然の恵みで生きることにつながると思います。

たとえば植物は、太陽エネルギーと二酸化炭素を取り込んで、炭化水素に変えて蓄積することで、エネルギーを時間的にも空間的にも蓄積することができるため、それが穀物であったり、木材であったり石炭であったりして人間によって有効に利用されています。

どんな資源も分散してしまうと採掘することが難しく、採掘して利用することができるのは、過去の生物の活動によってある種の物質が集積され蓄積されたものが多く、鉄鉱石や石灰石にしても、生物の活動の結果一か所に高濃度で集積したと言われますから、鉄やコンクリートが大量に生産されるのも、生物の反エントロピー活動の遺産のお蔭であると言えます。

エネルギーを利用する場合も、エントロピーを意識して使うことが肝要です。
たとえば寒さをしのぐには、街全体を暖めなくとも、家の中だけ、部屋だけを、せいぜい体温が低下しない程度の15〜20℃程度に暖めれば良いので、火を燃やした時の様な数百℃は必要なく、エントロピーに逆らう働きを持つ逆カルノーサイクルを使って外の寒い空気の中からわずかな熱を汲み上げれば、使用した電力の数倍の熱量を汲み上げることが可能で、これがエアコンのシステムになります。

夏にはエアコンの排熱が温暖化やヒートアイランドの原因であるとテレビで公言する人もいますが、これは明らかに間違いで、反エントロピー的なシステムで暑い外の空気と涼しいビルの中を分けることで快適に過ごしているだけで、ドアを開放して中と外とが同じ温度になってしまえば(それがエントロピーが拡大した状態)、トータルでは使った電気代分が排熱になるわけです。
ビルの屋上の冷却塔からは水蒸気が放出されて気化熱で冷房を行っているので、ヒートアイランドの主原因である樹木が減少して蒸散による冷却効果が減っている現代では、これを補う効果があります。

要は、人間が暮らすレベルの環境を作るのであれば、ごくわずかな反エントロピー活動により実現可能ですが、それに使用する電力を効率よく発生させるには、高温高圧を実現できるエネルギー源が必要になるので、結論めいたことを言えば、高いエネルギーを持つ「遺産」である石油や原子力は、なるべく発電に回して、これをうまく利用して効率の良い社会を作ることも重要になります。

ただ、そうなるとほとんどが技術的な問題になるため、池上さんのように子供だましを得意とするマスコミ人の流布する言説に対抗できないのが、武田さんや小宮山さんを苛立たせているようで、環境悪化の本家である自動車に対して批判が出てこないのも同じような背景があります。
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