第4回議事概要(6月20日)(2)
投稿者: r13812 投稿日時: 2011/08/02 00:08 投稿番号: [55309 / 62227]
○大久保東海大学海洋学部専任講師
ただいまご紹介にあずかりました大久保と申します。
パワーポイントの資料を使ってお話をさせていただきたいと思います。紙でも配付を
されているかと思います。
私自身は捕鯨自体に反対をしているわけではなくて、クジラも食べますし、塩くじら
のお茶漬けもたまに食べます。そして、シーシェパードの妨害活動であるとか太地町
の浜での嫌がらせというようなことには本当に強い憤りを感じますけれども、鯨類捕
獲調査のあり方を考えるときには、それだけではなくて、日本の捕鯨外交の中で鯨類
捕獲調査がどういった効果を持ってきたのかというのを検証して、その上で検討すべ
きではないかと考えております。
結論から申しますと、鯨類捕獲調査を軸とした日本の捕鯨政策というのは非常に説明
責任を欠いた状態にあるのではないかというのが私の考えでございます。そして、こ
れまで日本の捕鯨外交はどのような実態であったのかということをまず検証をした上
で、国内の捕鯨産業であるとか鯨肉の需要の実態、そしてIWC交渉、非常に膠着し
ておりますけれども、そういったところの現状を踏まえた上で捕鯨政策全体として再
考すべき時期に来ているのではないかと思っております。そして、鯨類管理という点
では、もちろん鯨は捕鯨の対象、資源ではございますけれども、広い海域を回遊する
野生生物でもありますので、そういった点で、1つの見方だけではなくて多様なかか
わり方というのがあると思いますので、利用だけでなく保全も強化するといった姿勢
は強く出していくべきではないかと考えております。
そして、日本の捕鯨外交を検証した上でと申しましたけれども、私は、2002年以降、
IWCの国際交渉にオブザーバーとして参加しておりますけれども、何年か参加して
おりますと、日本は本当に商業捕鯨の再開を目指しているのだろうかというのが疑問
に感じられます。そこで、2002年以降だけではなくて、歴史的に、具体的にはモラト
リアムが採択された以降ですけれども、日本政府が商業捕鯨の再開に必要な行動をと
ってきたのだろうかということの検証作業をいたしました。具体的には、商業捕鯨の
再開には何が必要なのかということを挙げまして、それに対して、実際にはどういっ
た外交上の行動が行われてきたのかを分析しました。そうしますと、最初は商業捕鯨
の再開のために鯨類捕獲調査を始めたわけですけれども、90年代後半以降には、特に
IWCの膠着状態が続く中で、鯨類捕獲調査の維持・拡大のほうが実は商業捕鯨の再
開よりも優先されてきたのではないだろうかと考えております。
細かいところになりますので少し飛ばしながらお話ししますけれども、先ほどノルウ
ェーとかアイスランドとの対比というのが出てきましたけれども、日本はノルウェー
などと違って、IWCのもとで商業捕鯨を再開するためには、モラトリアムを解除し
なければいけない唯一の国であると思います。そういったときに、今、捕鯨支持側、
反捕鯨側で、盛んに自分の国を味方してくれる新規加盟国を加入させるということを
やっておりますけれども、これで4分の3の賛成を得られるまで新たに国に入っても
らうというのは非現実的ですので、そうすると交渉していくしかないということにな
ります。では、そのとき何が必要か、ということで4つ挙げてございます。
1つは、交渉しやすい雰囲気づくり。これは、もちろんIWCでの合意が必要だから
ということもあるのですが、国内でも反捕鯨国と何らかの形で妥協をしないと、IW
Cのもとで商業捕鯨再開というのはできないと。2番目に、科学を尊重する国として
信頼してもらうこと。3番目は、反捕鯨国との実質的交渉ですけれども、IWCの交
渉では、日本側も反対国側も自分たちの立場を繰り返し述べるだけで、余り妥協する
というような雰囲気ではないわけですけれども、例えばほかの外交問題とリンクさせ
るなどといった、実質的に交渉を行うということが必要であるということです。それ
でもだめな場合は、IWCを脱退する戦略をつくること。これは、もちろんモラトリ
アム解除が失敗したときに脱退という戦略になるわけですけれども、IWC自体、日
本が抜けてしまえばほぼ存在意義がなくなってしまうということで、これはIWCに
とどまるとしても、強力なカードではないかと思います。
ただいまご紹介にあずかりました大久保と申します。
パワーポイントの資料を使ってお話をさせていただきたいと思います。紙でも配付を
されているかと思います。
私自身は捕鯨自体に反対をしているわけではなくて、クジラも食べますし、塩くじら
のお茶漬けもたまに食べます。そして、シーシェパードの妨害活動であるとか太地町
の浜での嫌がらせというようなことには本当に強い憤りを感じますけれども、鯨類捕
獲調査のあり方を考えるときには、それだけではなくて、日本の捕鯨外交の中で鯨類
捕獲調査がどういった効果を持ってきたのかというのを検証して、その上で検討すべ
きではないかと考えております。
結論から申しますと、鯨類捕獲調査を軸とした日本の捕鯨政策というのは非常に説明
責任を欠いた状態にあるのではないかというのが私の考えでございます。そして、こ
れまで日本の捕鯨外交はどのような実態であったのかということをまず検証をした上
で、国内の捕鯨産業であるとか鯨肉の需要の実態、そしてIWC交渉、非常に膠着し
ておりますけれども、そういったところの現状を踏まえた上で捕鯨政策全体として再
考すべき時期に来ているのではないかと思っております。そして、鯨類管理という点
では、もちろん鯨は捕鯨の対象、資源ではございますけれども、広い海域を回遊する
野生生物でもありますので、そういった点で、1つの見方だけではなくて多様なかか
わり方というのがあると思いますので、利用だけでなく保全も強化するといった姿勢
は強く出していくべきではないかと考えております。
そして、日本の捕鯨外交を検証した上でと申しましたけれども、私は、2002年以降、
IWCの国際交渉にオブザーバーとして参加しておりますけれども、何年か参加して
おりますと、日本は本当に商業捕鯨の再開を目指しているのだろうかというのが疑問
に感じられます。そこで、2002年以降だけではなくて、歴史的に、具体的にはモラト
リアムが採択された以降ですけれども、日本政府が商業捕鯨の再開に必要な行動をと
ってきたのだろうかということの検証作業をいたしました。具体的には、商業捕鯨の
再開には何が必要なのかということを挙げまして、それに対して、実際にはどういっ
た外交上の行動が行われてきたのかを分析しました。そうしますと、最初は商業捕鯨
の再開のために鯨類捕獲調査を始めたわけですけれども、90年代後半以降には、特に
IWCの膠着状態が続く中で、鯨類捕獲調査の維持・拡大のほうが実は商業捕鯨の再
開よりも優先されてきたのではないだろうかと考えております。
細かいところになりますので少し飛ばしながらお話ししますけれども、先ほどノルウ
ェーとかアイスランドとの対比というのが出てきましたけれども、日本はノルウェー
などと違って、IWCのもとで商業捕鯨を再開するためには、モラトリアムを解除し
なければいけない唯一の国であると思います。そういったときに、今、捕鯨支持側、
反捕鯨側で、盛んに自分の国を味方してくれる新規加盟国を加入させるということを
やっておりますけれども、これで4分の3の賛成を得られるまで新たに国に入っても
らうというのは非現実的ですので、そうすると交渉していくしかないということにな
ります。では、そのとき何が必要か、ということで4つ挙げてございます。
1つは、交渉しやすい雰囲気づくり。これは、もちろんIWCでの合意が必要だから
ということもあるのですが、国内でも反捕鯨国と何らかの形で妥協をしないと、IW
Cのもとで商業捕鯨再開というのはできないと。2番目に、科学を尊重する国として
信頼してもらうこと。3番目は、反捕鯨国との実質的交渉ですけれども、IWCの交
渉では、日本側も反対国側も自分たちの立場を繰り返し述べるだけで、余り妥協する
というような雰囲気ではないわけですけれども、例えばほかの外交問題とリンクさせ
るなどといった、実質的に交渉を行うということが必要であるということです。それ
でもだめな場合は、IWCを脱退する戦略をつくること。これは、もちろんモラトリ
アム解除が失敗したときに脱退という戦略になるわけですけれども、IWC自体、日
本が抜けてしまえばほぼ存在意義がなくなってしまうということで、これはIWCに
とどまるとしても、強力なカードではないかと思います。
これは メッセージ 55308 (r13812 さん)への返信です.
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