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BEKOFF「倫理と海洋哺乳類」13

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/10/06 18:44 投稿番号: [48290 / 62227]
Encyclopedia of Marine Mammals, 2nd Edition
Edited by William F. Perrin, J. G.M. Thewissen and Bernd Wursig
2009
398ー402頁

【Ethics and Marine Mammals】by   Marc BEKOFF


V. Research Ethics

V.調査研究の倫理
人間が他の動物をどう扱うかという問題に加えて、倫理の研究は以下の
課題をも考察する。
(1)調査研究のコンテクスト(どこで行われるか。研究者が自国以外の
『フィールドに入る』場合に、現地住民がこれに関与するか、現地の生態系に
関する慣習、信仰が尊重されているか);
(2)科学的誠実性(データ収集の有効性、一貫性制約、分析、公開に
関する研究者の責任);
(3)データの所有権(データは誰か一個人に属するのか、収集、分析、
発表にかかわるチーム全体に属するのか);
(4)著作権(誰の名前が公表文献にどのような順序で記載されるのか);
(5)プロジェクト全体の誠実性、一貫性とその結果に関する個人責任。

すべての調査研究には多大な信頼と責任が織り込まれている。
この一般的な領域でもちあがる問題は科学の共同体で大きな注目を要請し、
そのようなものとして受け入れられている。

海洋哺乳類の研究はしばしば多くの人々から成る大きなチームを必要とし、
互いに会ったことも無い人々が参加しているということがよくある。
すべての個人にとって、彼あるいは彼女が担当した部分に関してだけではなく、
合成された成果全体に彼らの責任が及ぶということを自覚することが
重要である。

もう一つの考察領域は、この辞典の他の項目で言及されている調査方法に
関するものである(トラッピング、標識付け、追跡、動物監視、社会グループ、
餌供給、生息環境の実験的操作)。

人間による操作的介入はそれが意図せざるものだとしても、動物の行動に
大きな影響を与える。例えば、ある個体にたんなる操作を加えることで
その行動に影響を及ぼし、グループへ返した場合の受容性に影響があらわれる。
個体に遠隔監視装置を付けた場合などがこれにあたる。

動物を追跡し、ストーキングすることで行動パターンに変化があらわれ、
餌取りや幼獣の世話よりも人間を避けることにより多くの時間を費やす
ということもある。

海洋哺乳類以外の動物からほとんどのデータが得られている。さまざまな
調査方法の影響に関する研究が将来的課題として残されている。

倫理的考察はわれわれが調査方法の影響を学ぶことを要請しており、
これを避けることを課題としている。いくらかのケースでは、採用される
方法が、課題にとって重要なデータの収集をあらかじめ除外していると
いうこともある。

VI. Ecotourism
VI.エコトゥーリズム
エコトゥーリズム(ホエールウォッチング、ドルフィンスイム、写真撮影、
アザラシ岩礁訪問)のいくつかの課題についてはこの辞典でも論議されている。
この問題も、人間が他の動物の生活に侵入してゆくということについての
倫理上の多くの疑問を提起する。
これらの行動が正当化されるにしても、真摯な論議が要請される。
人々は海洋哺乳類と交歓しようとするのだが、野生のシマウマ(Equus spp.)や
ライオン(Panthera leo)を愛撫しようとする人はいない。
この違いはどこからくるのだろうか。

エコトゥーリズムがさまざまな調査活動より侵害性が少ないかどうかに
ついては更なる研究を要する。実際に人間がアザラシ幼獣のスタンピード
(暴走)を起こし、踏みつぶされた個体がいたことや、人間との衝突、
ボートとの接触による動物の負傷などの例がある。

エコトゥーリズムにネガティブな効果がありうることを一般に教示する
ことは基本である。
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