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Re: BEKOFF「倫理と海洋哺乳類」5つづき2

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/09/19 09:04 投稿番号: [47896 / 62227]
|近年、哲学者や科学者の間で、動物のモラル上の地位に関する関心が
|高まっている。多くの人々が権利の視点(rights view)と呼ばれる立場を
|支持している。どういうことかというと、ある動物が保護された権利を持つ
|ということは、動物が請求権あるいは(法的)資格を持つということであり、
|もしわれわれにとってそうではないほうが有益であるとしても、
|彼らはこの保護された権利を持つということを意味する。(Bekoff 2009)

>そんな権利が成り立つのなら、牛も豚も食べてはいけませんね。
>全人類ベジタリアンですか。ありえませんね。
>こんなお話が主流になることはないでしょう

動物の権利というのを、原理主義的に考えてしまうとそうなるでしょうね。
でも、私が前に書いたように、欧米ではだいたい15世紀末から16世紀初め
ごろまでの人間の自然環境や野生動植物に対する侵害は、まだ自然の
命のやり取りの範囲内に収まっていたというおおまかな考え方が主流です。

そうすると、オオカミがほどほどに鹿の子や羊を襲う程度に、人間も
周辺の環境から、ウサギや鹿や魚をそこそこに獲っても良いというふうに
なります。

何千年、何万年と人間を含む生態系がそれでゆらぎを含みながら
均衡してきたのだから、それはそれでよいという考え方ですね。

この均衡が破れたのが、人間だけに特有な技術進歩による「権利行使力」の
拡大で、これが16世紀後半ぐらいから顕著になったということです。

今でもつづいている昔風の「生態系に埋め込まれた捕鯨」の典型が
アラスカのイヌイットであるのに対し、16世紀バスク捕鯨になると、
現在のカナダあたりにまで遠征し、大西洋セミクジラを根こそぎに
したのだね。こうなるともう駄目です。

こういう状態に制約を課すために、「動物の権利」という概念が必要に
なってきたと考えるのが妥当でしょう。まあ、一種の観念的タガはめです。

法治主義の感覚があまり強く浸透しなかった日本の世論だと、こういう
「法的擬制」は理解されないのかもしれないね。

だったら、生態系の歴史的発展とエントロピー低減効果だとか、ほっとくと
砂漠化する物理現象の中から、生物が多様性をもって自己組織化してくる
経緯の説明とか、どっちかというと新しいシステム論の理系論理でやるしか
ないなというのが、現在の日本の状況でしょうね。

法学も理系もダメとなると、もうただのアホだから、どこかの植民地に
なったほうがいいな。あ、もうなってるかw
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