日本のイルカ漁総括8マダライルカ
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/07/31 09:11 投稿番号: [46627 / 62227]
<マダライルカ>
Miyashita (1993)はマダライルカが西部北太平洋の広い海域、
北緯25°から38°の間で180°以西に分布しているが、系群の特定
については何もわかっていないと報告した。
宮下の推定によると調査海域の総生息数は438,064頭(CV = 0.17)
であり沿岸海域(東経145°以西で北緯30°以北)では15,900頭 (CV = 0.40)
である。
マダライルカは日本では追込み漁と突きん棒漁で捕られている。
この漁での捕獲数は表12に示した。マダライルカに対する追込み漁は
伊豆で1957年に開始されたと考えられている。捕獲数は伊豆沿岸で
1970年代、1980年代には比較的多い(年間4,000頭以内)。
太地での本格的捕獲は1982年にはじまり(1,600頭以内)、現在の
捕獲数は数百というレベルである。
<Spotted dolphins>
Miyashita (1993) reported the distribution of this species as
covering a broad area of the western North Pacific between
25°N and 38°N west of 180°, but nothing is known of the
stock identity of this species. He estimated the total
abundance in the surveyed area to be 438,064 (CV = 0.17),
and that in the coastal area (west of 145°E and north of
30°N) to be 15,900 (CV = 0.40).
This species has been taken in Japan by drive and handharpoon
fisheries. Recent catches by these fisheries are
shown in Table 12. Driving of this species was believed to
have started on the lzu coast in 1957. The catch was
relatively high (<4,000 per year) on the Izu coast from the
1970s to early 1980s. In Taiji significant catches (<1,600)
began in 1982, and the current catch is at the level of a few
hundreds.
===以上、第43回国際捕鯨委員会年報(1993年)437-452頁
Review of Japanese Dolphin Drive Fisheries and Their Status
Toshiya Kishiro and Toshio Kasuya.本文おわり===
これまでにも、他のIWCの文献にも、(CV = 0.17)とか、CVという略号が
よく出てきます。
これ、変動係数(Coefficient of variation)といって、統計学には
単にデータや推定値のばらつきといったほどのもので、そう難しく
ないですが、具体的に0.17というのが大きいのか小さいのかという
鯨類管理上の意味は統計学の本には書いてないです。
それで、エラソーな人が、変動係数を適切な値、たとえば0.2以下に
抑えるためには850頭の調査捕鯨が必要だとか言うと、たいていの人は
黙っちゃうしかないのですね。(0.2以下におさえても、系群分離が
IWCで合意できなきゃ、RMP<改訂管理方式>ソフトウェアに
代入した時に、捕獲可能数はまともに出てこないんだけどね。
一定海域のクジラの数だけ正確にわかっても意味が無い。)
とりあえず、海洋哺乳類の生息数調査で変動係数(CV)が0.17
というのがどれほどのものなのか、例によって海洋哺乳類エンサイ
クロペディアから引用しておきます。
(つづく)
Miyashita (1993)はマダライルカが西部北太平洋の広い海域、
北緯25°から38°の間で180°以西に分布しているが、系群の特定
については何もわかっていないと報告した。
宮下の推定によると調査海域の総生息数は438,064頭(CV = 0.17)
であり沿岸海域(東経145°以西で北緯30°以北)では15,900頭 (CV = 0.40)
である。
マダライルカは日本では追込み漁と突きん棒漁で捕られている。
この漁での捕獲数は表12に示した。マダライルカに対する追込み漁は
伊豆で1957年に開始されたと考えられている。捕獲数は伊豆沿岸で
1970年代、1980年代には比較的多い(年間4,000頭以内)。
太地での本格的捕獲は1982年にはじまり(1,600頭以内)、現在の
捕獲数は数百というレベルである。
<Spotted dolphins>
Miyashita (1993) reported the distribution of this species as
covering a broad area of the western North Pacific between
25°N and 38°N west of 180°, but nothing is known of the
stock identity of this species. He estimated the total
abundance in the surveyed area to be 438,064 (CV = 0.17),
and that in the coastal area (west of 145°E and north of
30°N) to be 15,900 (CV = 0.40).
This species has been taken in Japan by drive and handharpoon
fisheries. Recent catches by these fisheries are
shown in Table 12. Driving of this species was believed to
have started on the lzu coast in 1957. The catch was
relatively high (<4,000 per year) on the Izu coast from the
1970s to early 1980s. In Taiji significant catches (<1,600)
began in 1982, and the current catch is at the level of a few
hundreds.
===以上、第43回国際捕鯨委員会年報(1993年)437-452頁
Review of Japanese Dolphin Drive Fisheries and Their Status
Toshiya Kishiro and Toshio Kasuya.本文おわり===
これまでにも、他のIWCの文献にも、(CV = 0.17)とか、CVという略号が
よく出てきます。
これ、変動係数(Coefficient of variation)といって、統計学には
単にデータや推定値のばらつきといったほどのもので、そう難しく
ないですが、具体的に0.17というのが大きいのか小さいのかという
鯨類管理上の意味は統計学の本には書いてないです。
それで、エラソーな人が、変動係数を適切な値、たとえば0.2以下に
抑えるためには850頭の調査捕鯨が必要だとか言うと、たいていの人は
黙っちゃうしかないのですね。(0.2以下におさえても、系群分離が
IWCで合意できなきゃ、RMP<改訂管理方式>ソフトウェアに
代入した時に、捕獲可能数はまともに出てこないんだけどね。
一定海域のクジラの数だけ正確にわかっても意味が無い。)
とりあえず、海洋哺乳類の生息数調査で変動係数(CV)が0.17
というのがどれほどのものなのか、例によって海洋哺乳類エンサイ
クロペディアから引用しておきます。
(つづく)
これは メッセージ 46280 (aplzsia さん)への返信です.
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