イルカとアシカの保護度合いの違い2
投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/07/31 07:51 投稿番号: [46624 / 62227]
(海洋哺乳類エンサイクロペディア<個体群動態>の項、つづき)
ヒゲクジラ亜目は4から10%、あるいはそれ以上の年増加率を示すよう
である(Best, 1993)。コククジラとホッキョククジラについて観察された
増加率(3−4%)がもっとも低いが、調査された個体群は環境収容力
に対して高い水準にある個体群であり、それゆえ増殖率がすでに低下して
いるという可能性もある(第III節参照;#生物の個体群が環境収容力Kに
達すると増殖率がゼロになるという説明)。
モデルをベースにした推定だと、ホッキョククジラは4−5%、コククジラは
5−7%の増殖率が可能である。ミナミセミクジラ(Eubalaena australis)は
年率7%の増加能力を示した。
ザトウクジラには年増加率7−10%あるいはそれ以上が推定されている。
その生活史からするならば、ザトウクジラの年増加率の上限は理論上ほぼ
10%と推測されており、上記最高水準の推定は意外であった。
その他のヒゲクジラ類、シロナガスクジラ(Balaenoptera musculus)や
ナガスクジラ(Balaenoptem physalus)等の推定値は比較的不正確だが、
ほぼ4−8%のうちにおさまるる。
マナティーの最大個体群成長率は少なくとも7%かそれ以上であるが、
ジュゴン(Dugong dugon)は年率5−6%の成長能力しかないようだ。
ハクジラ亜目に関してはより大きな不確実性が存在する。
少ない知見が示すことは、このグループが非常に低い個体群年増加率を
持っているということであり、シャチなどいくつかの種は2−3% (Brault and Caswell, 1993)、
ほとんどの種では最高増加率が4%以上にはならないだろうと考え
られている(Brault and Caswell, 1993)。
ネズミイルカなどいくつかの種はその生活史からしてより高い増加率を
持つと憶測されているが、まだそのような記録は無い。
混獲や座礁で見たネズミイルカの年齢分布は、最高率が約4%であろう
という仮説を支持している。
(執筆
by PAUL R. WADE)
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この執筆者も商業捕鯨推進派には嫌われているようだけれど、海洋哺乳類の
統計学的処理に関しては日本の科学委員、誰も頭が上がらないという悲しさ...
これは メッセージ 46622 (aplzsia さん)への返信です.
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