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イルカとアシカの保護度合いの違い

投稿者: aplzsia 投稿日時: 2010/07/31 07:47 投稿番号: [46622 / 62227]
>アシカは獲っちまってもまあ仕方ないが、イルカは人間様の経済活動を
>止めないとダメなのか。このあからさまな”差”はなんなんだ(苦笑)。

ニュージーランド人はTVで洗脳されたバンビ症候群で、アシカは
可愛くないけどイルカは可愛いから差を付ける。

な、わけないなw

政府方針が裁判所で敗訴した案件だからね。
しかも、一定数以上の混獲が出たら漁期を強制終了するという強い法の
適用基準だから、実質の論理はそれなりにハードだ。

正解はアシカ等鰭脚類と、イルカ等ハクジラ亜目の個体数動態、脆弱性の
違いだね。

イルカはクジラよりはうんと小さくて多数で群をなすものも多いから、
きっと繁殖力が強いのだろうと思う人が多いけど、実はそうじゃない。

陸上哺乳類よりは増殖力の弱い海洋哺乳類のうちで、それでも鰭脚類はかなり
年間増加率が高いほうだ。逆にイルカその他歯鯨類は決定的に弱い。
従ってより強い保護を必要とするし、商業的捕獲には適さない。

例によって国際共通認識、ENCYCLOPEDIA OF MARINE MAMMALS,Second Edition,2009   から【個体群動態/Population Dynamics】の項目の一部引用。

===
...
C. 分類学的相違


すべての海洋哺乳類はほとんどの脊椎動物と比べて個体群成長が遅いが、
生活史ストラテジーにはかなりの幅がある。

たとえばクジラ目の中だけに限ればネズミイルカ(Phocoena phoc-
oena)は数年で性的成熟に達し、毎年出産することができて12−15
年以上生きることは稀である(Read and Hohn, 1995)。

これに対し、ホッキョククジラは性的成熟に10ー20年かかり、
3−5年に一度だけ出産する。何十年も生き延び、いくらかの個体は
100歳をかなり越えるようである。

さまざまな分類学上のグループについて入手しうるトレンドと生活史を
検討するならば、最大個体群成長率にパターンの広がりがあることが
明らかにされる。

観察されたるラッコ(Enhydra lutris)の個体群最大年成長率は17−20%
であり(Estes, 1990)、最も早い成長率を達成することができる 。

これに次ぐのが鰭脚類である。

多くの鰭脚類は毎年出産することができる。観察された個体群成長率は
アシカ科の8−13%[下限のキタオットセイ(Callorhinus ursinus)から
上限のナンキョクオットセイ(Arctocephalus gazella)まで](Wickens and York, 1997)。

アザラシ科は6−13%の個体群成長をする[ハワイモンクアザラシ(Monachus schauinslandi)
が最低成長率を示し、上限はゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)とハイイロアザラシ
(Halichoerus grypus)]。

パズルを解く必要があるのはトドである。
観察された最高の増殖率は年間3%であり、これは東部北太平洋の個体群
である。この個体群が西部北太平洋の個体群を減少させ、危惧状態へ
追いやったものと同じ要因の影響を受けたかどうかは定かではない。

===(つづく)===
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