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捕鯨問題に関する国内世論の喚起(8)

投稿者: r13812 投稿日時: 2010/07/15 21:21 投稿番号: [45865 / 62227]
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1978年のIWCで、反捕鯨団体の暴徒が会場に乱入し、日本代表団に赤い染料水をふりかける事件があった。反捕鯨勢力に牛耳られたIWCの無秩序、不合理な運営ぶりを、われわれは論説委員に具体例をあげて、詳細にブリーフィングした。ジャーナリスト特有の正義感の強さが、論調に反映しないはずはない。1979年のIWC前後にみられた各紙の社説は、日本の捕鯨維持に対する支持色を一段と強めた。

○捕鯨禁止は資源回復に逆効果(朝日   79年7月6日)
「IWCは昨年から、南極海のミンク調査を本格的に始めたが、予想を大幅に上回る資源状態が確認された。とはいえ、シロナガス、ザトウ、セミクジラなど、いぜん資源状態が心配される鯨種が少なくないことも事実である。ミンクなど生命力が強い鯨種がふえすぎると、シロナガスなどの弱い鯨種はエサをうばわれ、生きのびる機会が減る。とのIWC科学委員会の警告は重要である。ふえすぎた鯨種は適度に捕獲する方が望ましく、モラトリアムは資源管理の観点からは不必要だからだ。」

○捕鯨会議の感情論を排す(サンケイ   79年7月8日)
「鯨は管理された動物になっており、広い意味での家畜化がはかられつつある。捕鯨はわが国伝統産業の一つであり、鯨肉を食べるのも伝統的食習慣である。一国の伝統文化に対し、自国の文化と違うとの理由でそれを抑えるのは明らかに行き過ぎである。」

○捕鯨禁止論への疑問(日経   79年7月8日)
「捕鯨は米国のいうように、全面的かつ無期限に停止しなければならないものとは考えていない。重要なことは、捕鯨国をすべてIWCに加盟させると同時に、IWCで科学的な議論を十分尽くし、高い安全率のもとで捕獲わくを決め、捕鯨を続ける一方で、鯨がふえているという状況を永続させていくことである。」

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以上紹介したように、各紙の社説は捕鯨擁護の立場をとっている。ここに引用できなかった新聞、通信、放送の論調も基本的には同様である。われわれは論説委員、解説委員に対する緊密なコンタクトと、キメ細かな情報の提供がパブリシティの成功のすべてとは考えていない。日本人にとって、鯨のもつ意義は大きい。単に食用動物としてだけでなく、日常の生活、文化、歴史の中に消え去ることのない影を印しているのである。とくに40代以上の人は、戦後の食糧難時代、鯨肉によって生きのびたという感慨を持つ人が多い。クジラに対する特別の愛着心をなぜ断ち切らねばならないのか。それも不純な仕掛け、筋の通らない言いがかりによって・・。ジャーナリスト特有の正義感、公正な判断基準、反抗精神を発揮する場を、われわれは提供したに過ぎないのである。
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