さあ!諸君!捕鯨問題だ!

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捕鯨問題に関する国内世論の喚起(4)

投稿者: r13812 投稿日時: 2010/07/15 20:59 投稿番号: [45861 / 62227]
3. PR活動の対象者

政府関係者、関係国会議員、プレス関係者(エディター、コラムニスト)、オピニオン・リーダーをおもな対象者とし、反捕鯨団体へはアプローチしない。

4. 展開方法

(ア)ポジション・ペーパーの配布=訴求ポイントを盛り込んだポジション・ペーパーを3カ国の実情に合わせて作成し、配布する。

(イ)プレス用資料の配布=ポジション・ペーパーの配布後に、「捕鯨の実態」「IWCの資源管理」「日本人の生活とクジラ」などのテーマで、ニュース・ストーリを作成し、おもにプレスに提供する。

(ウ)パブリシティの推進=新聞の中立的な論調を引き出すために、主としてエディター、コラムニストに接触し、日本が捕鯨を必要とする事情を理解させる。このほか、新聞の反対意見のコラム、投書のページへの掲載をはかる。

(エ)情報の収集=政府の方針、プレスの感触、反捕鯨団体の動向、捕鯨関係科学者の意見など収集し、的確なPR活動の方針とする。

以上のPR活動計画は、国際ピーアール社のニューヨーク、バンクーバー、ロンドンの三店で実施に移された。

結果はどうであったか。投入した活動量に比べ、収穫できた果実は微々たるものだった。わずかに情報収集面で、日本政府や業界が評価する内容のものがあっただけで、中立的な世論を醸成することなどは、まったく不可能であった。反捕鯨思想は感情的なものではあるが、事実を指摘すれば少しは緩和するのでは・・という考えは甘かった。ポジション・ペーパーなどの資料に、目を通した人の中には、事実を認識した人がいたかもしれない。だが、これらの人たちの声を健在化させることはできなかった。

具体例をひとつあげよう。ニューヨーク店社長、レイ・ジョセフはPRマンになる前は、ニューヨーク・タイムスのスタッフ・リポーターであった関係から、同紙とのつながりが強い。彼は同紙の編集幹部にコンタクトを続け、日本の立場を一部組み入れた客観的な記事の掲載を要求した。編集幹部は答えた。「うちの東京特派員にコンタクトしてほしい。彼から日本の立場を踏まえた記事が送稿されたら扱おう」

この連絡を受けて東京の担当者は、NYタイムス東京特派員とコンタクトした。英文ポジション・ペーパーはじめ、もろもろの資料を提供した。東京特派員は答えた「私は捕鯨問題に関する日本の立場は理解できる。だが、日本側の主張に基づいて本社に記事を送っても必ずボツになる。当分捕鯨関係の記事には手をつけたくない」

1年後、われわれはニューヨーク、バンクーバー、ロンドンのPR活動をやめた。その効果に自信を失ったからだ。だが、ニューヨーク店には「日本捕鯨情報センター」という看板を掲げ、情報収集とプレスや一般からの問い合わせに答える活動を委託していたため、さらに、一年間だけその機能を存続させた。
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