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捕鯨問題に関する国内世論の喚起(3)

投稿者: r13812 投稿日時: 2010/07/15 20:57 投稿番号: [45860 / 62227]
海外PR成功せず


われわれがまず実施したのは、IWC加盟国における捕鯨問題の実情調査であった。国際PRの海外ネットワークを通じ、ソビエトを除く13ヵ国の実情把握に当った。

調査ポイントは、(イ)各国政府の捕鯨に対する方針、(ロ)反捕鯨グループの動きと狙い、(ハ)マスコミ・オピニオンリーダーの考え、(ニ)日本側のアプローチの可能性―などが中心。

3〜4週間後に各国から届いた調査レポートを検討の結果、米国、カナダ、英国の3ヵ国でPR活動を開始することになった。

3ヵ国におけるPR活動の要点は次のとおり。

1. PR活動のねらい

捕鯨の実態並びに日本人とクジラの古い深い関係を認識させ、中立的なオピニオンを醸成、それぞれの政府の捕鯨政策に反映させる。

2. 訴求ポイント

(ア)クジラ資源はふえている
クジラ資源が絶滅に向かっているということは誤解。1960年代からIWCが採用した科学的資源管理方式により、捕獲枠は毎年の増加量以下に抑えられている。シロナガス、ザトウ、ナガスなど、資源状態の悪い鯨種はすでにモラトリアム措置が取られている。現状のまま捕鯨を続けても、全鯨種の資源はふえこそすれ、減少に向かうことはない。

(イ)クジラは日本人の蛋白源
日本人は1,500年も前からクジラを貴重な蛋白源として食用にしてきた。この点は欧米の捕鯨が油だけを目的にしていたのと違う。現在は鯨肉の摂取量は少なくなったが、畜産国ではない日本にとって、依然として重要な動物蛋白食料である。とくに学校給食や低所得層にとっては、貴重な蛋白源である。

(ウ)尊重すべき他民族の食習慣
民族の嗜好、食習慣は気候風土、国土環境、宗教など、その民族の生存基盤から自然に形成されたものだ。インド人は牛を神聖化し、回教徒の人々は豚肉をタブー視して食用にしない。日本人は仏教の思想から四つ足動物を食べない時代があったが、クジラは海の幸のひとつとして食べてきた。それぞれの民族の食習慣は固有の文化ともいうべきもので、相互に尊重すべきである。
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